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ニューヨークの女性と日本の農村女性。その2つの共通項ってなんだと思う?

どんな会に参加してきたの?

【NY発】EFLIラーニングジャーニー報告会という会に参加してきました。

ニューヨークで開催されている青少年(中高生)の女性に対するリーダーシップ養成支援やエンパワメント支援の現状を視察についてシェアする会です



夜開催で帰宅予定時間から睡眠時間を考えると4時間…。(農繁期につき。)うーむ、体力的に畑仕事大丈夫か?と悩みましたが、視察に参加した五味愛実ちゃんが研修についてのタイムラインをリアルタイムで共有してくれていてずーーーっと気になってたんですよね。


私ってば農村に嫁に来てから「女性のエンパワーメント」について誰に頼まれてもないのに、興味がとまらないのです。

その欲望のまま活動していたら、今年の3月、朝日新聞(長野版)の紙面・デジタルで取材してもらいました。ジェンダーギャップ下位の日本で自分らしくいきるための企画DEAR GIRLS。

農家の男性と結婚、「暗黒時代」乗り越え見つけた「私」 )




さて話は戻ります。今回の参加動機。

農家の嫁や地方女子のエンパワメントをしたい!と試行錯誤してる中、何かヒントを得られれば。てなわけで行ってまいりました。



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当日のざっくりとした内容


①報告者・参加者の自己紹介        ②日本における女性活躍についての各種データ   ③4つの研修先の報告 ④提案(山梨や日本でこれからgirlsのエンパワメントって必要?どうやってやるの?)





4つの研修先の説明

1.Eileen Fischer Leadership Institute (EFLI) 

http://www.efli-life.org/
1984年創業の米アパレルブランド、アイリーン・フィッシャーは、創業当時から天然素材にこだわり、 “流行を追わず、シンプルで機能的で長く着られるが、女性らしさを忘れない美しい服”を提供するブランド。
企業独自のリーダーシップセミナーを高校生向けに実施、毎年夏休みを利用して開催。今回は、EFLIが高校生年代向けに行なっていACTIVATING LEADERSHIPという5日間のプログラムの一部に参加。自分の長所や短所などの内面に目を向け、自分のリーダーシップスタイルを構築する。自信、創造力の強化、そしてコミュニティと協力し、自分たちの地域や世界における新たな可能性を想像し、行動を起こす力を育む。


●2.Her Honor Mentoring

 https://www.herhonor.org/
低所得層の高校生年代に対して、メンター制度を導入。学生一人に対して興味のある分野で活躍する社会人一人をマッチング。週4時間のメンタリングで職場体験や社会勉強、アドバイスなどを行っている。

●Sadie Nash 


http://www.sadienash.org/
主に低所得層向けのサマースクール。
夏休みの間、サマースクールで新しい分野や、興味のある科目を選択しを勉強することができる。

●Lower East Side Girls Club 


https://www.girlsclub.org/
主に低所得層向けに行なっている放課後スクールとサマースクール。年間300人の利用。アート、科学、裁縫、IT、音楽など学校では学ぶ機会の少ないことを積極的に授業に取り込んでいる。
サンクスギビングディにターキーを配ったり、地域の人も参加できるイベントや場所を提供するなどコミュニティへの貢献もあり。


わたしのメモ書き(事実と違うことを書いているかもしれませんのであしからず!)

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・女性のリーダーを表す良い言葉って何?女性活動家とかってどう?

・社会を変えるには仕組みづくりと巻き込みがやっぱ重要

自尊心がキー

・日本では男性の方が暮らしやすい社会なのに女性の方が幸福度が高いという「ねじれ構造」

・特に貧困層のガールズには、ロールモデルが必要。順番としてはまずは気持ちを動かしてから行動が始まる

・大学選びがゴールではなく、まずはどうありたいかが先。日本は前者

・報告者の「◎◎と感じました」「◎◎と認識しました」というIメッセージがフラット感の関係を感じて心地良かったな。受け取りては余白もキャッチでき思考しやすい。その人の視点ならではも面白い。

ガールズの問題は日米同じ。大人が支援できることも同じ。違いは米は当事者が変えて行こうという気持ちと行動がある。日本は…

・アメリカは社会の不平等を変革していくため戦略として!ガールズへの教育を進めている

・都市大学生と地方大学生の差を感じる。地方にいるとロールモデルが母親に限定されやすい。地方大学生の方がやりたいことがはっきりしてる?

男性が考えるロールモデル「成功した人」女性は「社会を変えた人」。(性別で決めつけたくはないのだけど分かりやすいため敢えてくくってみました)女性は社会課題や地域、暮らしに根差しているから?

・私のゴースト(人生における壁や怖いもの)ってなんだろ。権力や年齢で威圧を感じる男性、いらないプライド、失敗したくない、東京と比較すると情報・ネットワーク格差とか?農村女子にきいてみたい




もやもやからの…

自己紹介で「農村女性のエンパワメントしてる」って言っちゃったもんだから、最後に視察コーディネーターの渡辺啓子さんからご指名いただいて話す機会があって。ビビットな情報に「ほー!へーー!!なるほどーーー!!」のみの私はうまい事思いつかず、へこみましたよー(笑)

帰りの車内で「どう言えばよかったんだろう」ってぐるぐる考えたおかげでいい気づきがあったの!(だからへコマないもん!)



それはね。



貧困層のガールズと農村の嫁の課題構造がとても似ているということ。


(稼げる稼げないとかの切り口じゃなくてね)


それはこの4つ。

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・自尊心の低さ 

・ロールモデルが近くにいないことが多い 

・情報やチャンスが少ない、辿り付きにくい

・同じ属性・心理的安全が確保されているコミュニティーが少ない 

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(ああ、数年前までの私にまんまとあてはまるわね…♡

地方や田舎は今の日本の縮図であることがあります。しかし全ての田舎や農村に当てはめられない、とも思ってます。)




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出来ることは何だろう


問題構造4つに対して考えるアプローチも4つ。

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教育

属性が同じで対等・安心なコミュニティーを育てる

ロールモデルの創出・出逢える仕組みづくり

情報の共有、集約化

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農業女子の切り口で考えてみた


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5年前に農水省が「農業女子プロジェクト」をスタートさせて現在参加者700名超。内容はロールモデルの発信、企業とのコラボ、リーダーの育成、プロジェクト進行、六次化のサポート等。


このプロジェクトに賛否両論あるけれど、私は「農村文化の変容」という切り口では一定の成果を出していると思うのです。


まず農業女性の中ですでにトップで活躍している人たちを全面に出すことでロールモデルの登場です。トップランナーを集めたんですね。

そのトップランナーが自分の地域でコミュニティーを作ったり、マルシェを自身で開催する等、農業女子の活動の輪が広がっていると私は見ています。

あとSNSでゆるいコミュニティーを作り情報共有もしてるかな。

農村女性リーダー塾でリーダー育成も図っています(私も昨年1年間学ばせてもらいました)


私の知り合いの女性が、この農業女子プロジェクトに参画して大きく変化した人もいるし、わたしも影響をうけた一人でもあります。


あれ?これって上で挙げた4つになんとなく該当してるような…


だからわたしはやってみる


ええっと、貧困層のガールズと農村女性の共通点の話に戻るとね。

農村女性をエンパワーメントするためには①教育②コミュニティー③ロールモデルとの出逢い④情報共有キーなんじゃないかと考えていてた私にとって

この報告会は「なんとなく今やっている方向でいいよーっ」てちっちゃなお墨付きをもらえたような会になりました。


この2、3年は②のコミュニティーをテーマにワークショップを開催したり、コミュニティーを私自身も作ったり、農業女子のコミュニティーの問題にもアプローチしてきました。

何度もドラマのような女性達の変化に遭遇したけれど、それは物事が動き出す時が多かったような。


その動きを自ら生み出していってもらうためには、個々人のチカラがよりアップすればもっと変化を興せるのでは?。

と考え、現在は①の教育の実験をしているところ。まだ対象は少人数で実なんだけど手ごたえを感じています。

そこでやったことと言えば自尊心をあげる、他者はもちろん自分とのコミュニケーション能力、自己理解、課題解決、理想を描く…あたりかな。

そうだ。今準備していることがあります。それは農業女性や地方女性へのメールマガジン。宣言してた9月中にスタートできるか!?これは①の教育だったりするんですね。



さらにキーになりそうなのは今日お話しで出たこれ!


自分がどこかで誰かのリーダになる というより 自分自身のリーダーを発見し発揮する


たまに、コミュニティーを作りたいのだけど、何からしたらいいですか?と質問してもらうのですがまずはここからだなーと。自分を満たして、自分と繋がってから幸せの波紋をひろげる。そんな人がもっともっと増えたらな。私もその一人でもありたいな。





番外編:で。小6娘は何を感じたのか


今日はさすがに畑仕事で疲れていて、会場がある場所まで片道車で1時間ちょっと走れるかな?と参加に迷ったけれど、娘の「行きたい!」が背中を押してくれました。


終了後、車に乗ってすぐまぶた半分閉じた娘に今日の感想をきいてみました。


・すごい(素敵な)大人たちがいっぱいいた
・夏休みに中高生が勉強してお金をもらえるなんて驚いた(貧困層ガールズ対象のプログラムで学べばランチと交通費がもらえる仕組み)
・会場であるミアキス韮崎がすごい!(中高生の第三の居場所)こんなところがあったらな~。

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残りのはなしはすやすやと寝てしまってきけていない…です。


親子の切り口でロールモデルについてちょっと考えてると。

私がすごい悪人でない限り(笑)彼女にとってのロールもでるになる確率は高い。それは正直いい気持ちがしないのです。万が一私が彼女のロールモデルになったとして、それは「たまたま近くにいた女性」なのか、「多くの人から選択した女性」なのか。きっと前者だよね(笑)じゃあ地域の大人…?それもOKだけど大農村に住んでいるため大人がバラエティーに富んでいない現状もある。

だから多様性のあるウェルカムな場にはどんどん一緒に行かせてもらって彼女の枠をぐんぐん広げてもらえたらいいな。(ちょうど本人がそういう場が楽しくなってきたみたい、しめしめ^^)



殴り書きだけど、日々はどんどんと生まれ過去となっていくので記録として残しておきます。

(誤字脱字見直せないで出しちゃいます、先に誤っておきます、すみませーん!)



参加させてもらってよかった。いいもやもやが残っています。

ああ、あと3時間後には起きてレタス畑だわ。深夜の畑って思考が進むんだよね。思考の発酵の旅がはじまります。


愛美ちゃん、お声がけ嬉しかったし聞けてほんと良かったよ!ありがとう!関係者の皆さんもありがとうございました!