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我が子の初めての幼稚園

もう20年以上前のお話。

私の娘が幼稚園に通い始めました。幼稚園には園バスで通います。

同じバス停からは同じマンションに住んでいる男の子が2人、一緒に乗るの。幼稚園バスを待つ間は男の子2人とうちの娘は楽しく遊んでいるんだけどね。

幼稚園バスが来ると、今までの楽しさはどこ行った?という感じで「幼稚園なんて行かないーーー!」と大泣き。

幼稚園バスに乗る時に、娘は手や足をバタバタさせて、自分がバスに乗らないように抵抗しているの。

泣きながら、鼻水も出しながら、必死で抵抗しているんだけどね。

私もこんなに泣くなら、幼稚園に行かなくてもいいかな?と思って涙が出そうになったの。

でもね、その時に思い出したの。

自分が保育士をしている時に、保育園に来るのを嫌がって泣きながら来ていた子どもの事を。

その子もいつかは泣かずに保育園に来ることが出来た。

泣かずに保育園に来れた時に、その子のお母さんが「先生、私ね、こんなに泣くならうちの子は保育園に行かなくてもいいかな?と思ったの。でもね、それではダメなのよね。私が少しずつ子離れしないと、この子の為にならないもの。だから私はこの子の為に、泣きそうだけど、我慢することにしたの。我慢が出来てよかった。先生、この子が喜んで保育園に通う笑顔が見れたんですもの。」と言ったお母さんの言葉を思い出した。

そして思った。うちの子は幼稚園に行くのを泣いているけど、それはうちの子のために必要な事。だから私はそれをそっと見守ることができるお母さんでいたい、と。

こんな風に思えるのも、保育士をしていた時にたくさんの子育てのことをお母さん達から教わったから。

私は周りの人に恵まれているな、といつも思います。たくさんの事を学ばせてもらっています。

本で読むよりも実際に見て感じて自分の中に落とし込むことが出来るのは、本ではできないことだから。それは私の財産だと思っています。

話をうちの娘のことに戻しますね。うちの娘も泣きながら幼稚園に通っていたけど、いつの間にか楽しく通えるようになりました。

お友達もたくさんできて、泣いたり笑ったりたくさんの経験を幼稚園でさせてもらえました。

あの時、幼稚園に泣きながら行く娘を見守られる自分になれてよかった。


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