とんとん拍子に進んで辿り着いた病院ではありますが、実はその後いろいろあり、結論からいうと今、4親等の血縁関係者の中で、あらためてドナー選定を行っています。
考えられないくらい真っ直ぐな道があっという間に建設されたので、ここはしばしのブレイクタイム、ウサギと亀ではないけれど。突っ走ってゴールすることだけが正解ではない。しばし休息を取ってから進みなさいということなのだろうと思っています。
とはいえ関西遠征がはじまってからも悪い細胞達は増え続けていたので、応急処置的な抗がん剤治療がはじまっており今日で3日目。抗がん剤を胃薬かなんか程度に感じる自分が恐ろしいです。気怠さはあるけど、、もうこれも何万回通った道。
今、日々思うのは。この先の道にどういう「ワクワク」を作っていこうかということ。これまでも何度かここに書いたのですが、ニンゲンってのはそういう自分から出てくる「生きる源泉」があって。自分自身が生きると決めているうちは死なないと思っています。もちろん文字通り不慮の理由で召される時もある。生きるというのはそれぐらい難しいことでもありますが。
与えられた条件・状況の中で誰しも生きている。病気になると極端にその過酷な「条件・状況」ばかりに目が行きがちですが、お金がない、彼氏がいない、仕事が見つからない、家族と疎遠、最愛の人を亡くした、、、みんなそれぞれに何かしらを持っています。
なぜ、人は生きられるのか。
私はいつも頭の中に「YES」というオノヨーコさんの作品を思い出します。1966年11月9日ロンドン。オノヨーコさんの個展。「天井の絵」と名付けられた脚立の先にぶらさがった虫眼鏡で、天井に描かれた文字を読むという作品がありました。(通りがかって不意にそのギャラリーに入った)ジョンレノンがこの作品に触れ、虫眼鏡の先に「YES」という3字を見て「これはいけるぞ、こころ温まる気持ちにさせてくれる」と言ったというのはあまりにも有名なお話しです。
この「YES」の日本語訳は「これでいいのだ」だと思っています。さらにみうらじゅん氏の言葉を借りて「だからいいのだ」にも転換可能。
つまり与えられた条件や状況、いろんな困難、いろんな絶望。そういうのを全部自分の中に取り込んで、それに合わせて生きていくということです。
何度でも生きる。何度でもやり直す。
その原動力は「楽しみ探し」であり「自分で自分の中にワクワクを作っていくこと」ではないかと思います。
[ DOUBLE FANTASY ]
今まで欠かさずヨーコさんの作品に触れてきましたが今回はちょっと難しそう。行かれる方いましたら、ぜひあなたの中のYESを見つけてみてください。