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手紙

遠方にいる友人に贈り物をしようと思って、準備をしている。
ふと、「いつか、宅配便というシステムがなくなる日は来るのだろうか?」と考えた。

昔に比べ、手紙を送る人は格段に減っただろう。それは、インターネットによって、電子メールやSNSがその役割を担うようになったからだ。「メッセージの送付」という手紙の役割が、電子メールやSNSに取って代わられた現在、改めて手紙というものの意味を考えてみると、それは「メッセージ」というよりも「手紙という物体そのもの」の送付ということになるのかもしれない。つまり、贈り物を宅配便で送るような感覚に近いのではないだろうか。

「手紙を送る」ということの持つ意味が、「メッセージの送付」から「モノの送付」になっていく。子供のころは想像もしていなかったけれど、こんなことが起こるのであれば、いつか、「宅配便を送る」ということの持つ意味が「モノの送付」から別のことになる日が来るのかもしれない、そう思った。

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