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著者になるために必要なこと

誰かが何かを書くとして、いったい何が揃えば、その人は書籍の「著者」になり得るのだろう? 最近、そんなことを考える。

ここで想定する書籍は、小説のような、人の心の動きとか、それに伴う描写を必要とするものではなくて、主にノウハウや考え方を提供するものである。この場合、もっとも大切になるのは書き手の「主張」なのだと思う。

言い換えるなら、「書き手が読者や社会に伝えたいこと」。それさえあれば、その人が書くということに意味が生まれる。書いた文章を読みやすくしたり、日本語としての間違いを見つけたりするのは他の人でもできるけれど、その人の主張を書くというのは、本人にしかできない。

と、ここまで考えて、「はたして私自身は著者になりたいのだろうか?」という問いを立てた。今のところ、答えはNoである。私には特に、世の中に伝えたい独自の主張があるわけではない。それでも文章の近くにいたいと思うのは、その世界が不思議で底の見えないものだからだ。

面白い文章を書ける人がいること、短い文章の積み重ねで一冊の本が出来上がること。文章にまつわるどれもこれもが不思議でならない。そんなことを考えながら、私は毎日を過ごしている。

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