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毛玉のない人

仕事中、黒いカーディガンの袖に毛玉がたくさん付いていることに気がついた。2ヶ月ほど前に買ってから、気に入って頻繁に着てはいたが、こんなに毛玉だらけになっていたなんて思いもしなかった。こういう時、自分のガサツさを思い知らされる。それと同時に、「毛玉のない人」に憧れるのだ。

持っている服をどれもとても大切にして、まるで新品のように纏っている人を見ることがある。あの清潔感、えも言われぬエレガントさは何なのだろうか。毛玉どころか、シワもシミもない洋服を綺麗に着こなしている。それに引きかえ、私はすぐに洋服を「劣化」させてしまう。どこにひっかけたのか、セーターの端はほつれるし、ブラウスの襟や袖口はヘタってしまう。気づけばたくさんの毛玉が服の袖やスカートの腰部分に付いている。

私の場合、一度は気をつけようと思っても、3歩あるけばそんなことなど忘れて過ごしている。きっと「毛玉のない人」はいちいち気を付けようと努力しなくても、自ずとエレガントに、毛玉の付きにくい動き方をしているのだろう。そしておそらく毛玉ができない理由には、日頃の仕草だけでなく、毎日の服の手入れも関係しているのだろう。毛玉が増殖してしまう前に、少しでも兆候があらわれた時点でこまめにとっているに違いない。

私にそれができないのは、日々の毛玉とりよりも優先しているものがあるからだ。と言ってもそれは結局、お菓子を食べたり、スマホの画面を見たりといったことのような気もする。

「毛玉のない人」になるためには、時間の使い方から改めなくてはならなそうだ。


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