日本薬剤師がカナダで薬剤師になりたくなったワケとは?!

こんにちは。

夢を諦めずに
たった1度の人生を幸せに暮らすため
カナダ人夫とのカナダ生活を満喫中

カナダ在住薬剤師の卵、Tomokoです。

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大学院在学時にカナダに長期留学で訪れたのも、もう5年も前の話になりました。約5年前は、5年後に戻ってくるなんて思ってもいませんでした。
...なんていうのが、普通の書き出しかもしれませんが、私は予感していました

私には長年、常に大きな目標がありました。小学生の頃から、海外で暮らしたい、薬剤師になりたい、大学院で勉強したい、研究したいと思っていました。小学生のころからの夢なので、全て叶えるために、実に優に10年以上はかかりました。

でも、夢を叶えた先に見えたのは、達成感と充実感。そして、新たな大きな夢です!それは、なんとも私らしい、大きな夢

でも、きっと5年後には、同じ様に5年前の今を振り返り、大変で辛い思いをした経験も、全て人生において良い経験になったと、夢に向かって一生懸命生きているのだと思います。

さて、前置きが長くなりましたが、今日の本題は私がカナダで薬剤師を志したいと思ったきっかけになったエピソードの一つをお話します。

1.寮生活や一人暮らしではなく、ホストファミリーを選んだ2つの目的

私は、留学当初現地に早く慣れるためにカナダ人家族の家にホームステイしていました。これには、私なりの達成したい目的がありました。

1つは、もちろん英語の上達。過去に様々な国での短期留学を経験し、ホストファミリーと話すことは日常会話を上達させる上でとても大切であることを経験していあした。

もう1つの目的は、当時の留学理由が大学院への研究留学だったのですが、生活に慣れるため現地に詳しいファミリーと暮らすことが最も効率が良いと思いました。また、友人・家族、誰も知らない土地ではやはり”家族・ファミリー”と呼べる人が居ると安心します。そして、研究や勉強が忙しくて、回り道している時間がもったいない!と思いました。なので、「これをするにはどうすればいいの?」「あれをするにはどうすれば?どこにいけば?」ということを楽しく、効率的に習得する良い選択肢だと思いました。

ホストファミリー選びは、当たり・ハズレがありますが、私はここでもとても慎重でした。いろいろなエージェントがいますが、私はかなり大きな大学の大学院への留学だったし、カナダは多くの留学生が集まっているので、留学先の大学にホームステイの窓口となる課がありました。そこに連絡を取って、ステイ先を斡旋してもらいました。

大学が家族と定期的に連絡をとっていて、しっかりとしたファミリーであることがお墨付きの良い家族がほとんど。私のホストファミリーは最高でした!


2.私がまだ分からぬ将来に向けて留学中にやっていたこと

私は、当時大学院生で、将来は大学に残って研究をするか、病院薬剤師として働くか、薬局薬剤師として働くか、研究所で働くか、それとも全く別の職種につくのか...全く決まっていませんでした

もちろん、研究も毎日ちゃんとしていました。当時の最も大きな目的は、”研究をすること”だったので、それを全うしつつ、他の可能性を模索していました。

そんな中で私は常にアンテナを張り巡らせて、自分の選択肢の幅をさらに広げるために大量行動していました。知り合いになった大学教授にお願いして薬学部の講義を見学したり、カナダのOSCE(カナダでは、最終的な国家試験で実技試験があります)のための設備を見せてもらったり、臨床研究しているラボに見学に行ったり、また別の大学教授にアポを取り、私に何ができるか相談してみたり...カナダの薬局薬剤師を紹介してもらって薬局を見学させてもらったり、他の州で働いている日本人薬剤師や、私が住んでいたい州で働いていた日本人薬剤師を探して会ってもらったり....今考えても本当にいろんな事をしていました


3.私がカナダの薬剤師が日本と異なると肌で感じた出来事

私はホストファミリーと本当に良い関係を築いていて、ある日、ホストシスターMとホストマザーとおしゃべりをしていた時のことです。

Mが、目に出来物ができたといい、ホストマザーに相談していました。私は、おしゃべりの延長で話を聞いていました。すると、ホストマザーに【Tomokoは薬剤師だから、どうしたらいいか知ってるんじゃない?】と言われました。でも、一般の人よりは少し知識があるくらいで、日本では眼科に言ったほうがいいよと言うような状況...それ以上に言葉が見つかりませんでした。「日本では、こういう時は眼科に行くんだよ。」と。でも、明らかにそれ以上の答えを期待されていることを感じました。

それから、カナダの薬剤師がどんな地位にあるのか、どのようなことを学び、どのような情報提供を行うのかについてもっと知りたくなりました。

*私は薬剤師免許をもちながら、日本で薬剤師としての勤務経験はありません。他の薬剤師の方は私よりも臨床知識があるので、あくまで私の場合であることを強調させて頂き、間違いのないように補足しておきます。

4.今、改めてカナダで学んでいて感じること

今日勉強していた内容で、カナダの薬剤師がOTC薬品についてもかなりの知識を持ち合わせていることを知りました。日本では、OTC医薬品については、ドラッグストア併設型であればOTCについても多く触れる機会がありますが、保険調剤薬局のみの場合は、あまり多くの種類のOTCは取り扱っていません。もちろん、成分などについての知識はありますが、私は体系的に学ぶ機会はあまり多くはありませんでした

一方、カナダではそれ以上に踏み込んだカウンセリングがある気がしています。まだ勉強中の身なので、私の感覚でお話をしていますが、カナダの薬剤師は全権ではないですが、処方する権利を有していたり、Refill処方箋やRenew 処方箋で、医師にかからなくても同じ薬を一定期間分調剤して患者さんに渡すことができる場合があります。また、日本と保険医療のシステムが異なるため、病院に行くより、調剤薬局で相談をする患者さんも多いと聞きます。さらに、調剤薬局でもほとんどの場合OTC薬品も取り扱っているため、OTCの知識もすごく豊富なのです。

そして、最近勉強していて思うのが、皮膚・眼・感染症などについての対応方法、治療法などの知識もある程度深く学ぶ必要があるということです。これは、薬剤師がそのような情報提供を患者さんに求められているということが背景にあるのだと思います。

ここで、ようやく私は数年前のホストマザーとMの期待していた答えについて、もう少しああすればよかったのかな。と考えがめぐり始めました

日本には日本のやり方があるし、良いところもある。
カナダにはカナダのやり方があって、良いところもある。

どんなことにも、それぞれ良い面・悪い面があります。
これを日本とカナダでしっかりと学び、一人でも多くの人の健康維持のお手伝いをしていきたいです。


*この記事は、私が日々勉強する中で得ている知識を元に書いています。事実に基づいた作成を心がけているつもりですが、一部で間違いがあったりする可能性もあります。ご了承下さい。

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