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「書く力」を身につけるには? 文章のリズムと幅を広げる「記事分析」の実践方法

「書く力を身につけたいなら『記事分析』したほうがいいよ」

21歳から本格的に執筆活動を始めた私は、それまで「なんとなく」で文章を書いていました。見様見真似でつけた見出しは、読みたいと思えないと却下され…インタビュー発言をそのまま綺麗に整えたら、読者への配慮が足りないよねと直され…。一体、どうやったら上手い文章が書けるようになるのと頭を抱えていました。

そんな時、上司から提案されたのが「記事分析」です。名前の通り、記事をドキュメントに書き写しながら分析していくだけですが、2年以上続けた結果、文章表現の幅が増え、リズムも良くなり、以前よりも赤入れが減ったと感じています。

そこで今回は、私が今までやってきた「記事分析」について、振り返りながらまとめてみました。「自分が書いた文章は、なんかイマイチなんだよね…」と思っている方は、ぜひ参考までに読んでみてもらえると嬉しいです。


記事分析のゴールは、「心地良いリズム」を掴むこと

「いつか、こんな文章を書けるようになりたい」と思える記事や小説に出会ったことはありませんか? リードで惹きつけられて最後まで読み切ってしまった記事、続きが気になって降りる駅を間違えながら読んでしまった小説など。「記事分析」では、それらに対してなぜ良い文章だと思ったのかを分解して考えていきます。

・タイトルを見て、読みたくなった理由は?
・リードは簡潔?それとも映画のようにストーリー仕立て?
・スルスルと読んでしまった文章には、どのような特徴がある?

など。

記事分析が目指すゴールは、心地良いリズムの感覚を掴むことです。読みやすい文章には、必ずリズムがあります。そのリズムを作り出すためには、言葉の並べ方や文末表現など小さな工夫をたくさん施されており、それらを具体的に観察して自分のものにしていくことが大切だと考えています。

記事分析で注目したい3つのポイント

「さっそく記事分析を始めてみよう!」と始める前に、記事分析で抑えておくべき3つのポイントをまとめておきます。私が記事分析を始めたころは、具体的に何を見たら良いかわからず、だいぶ苦労しました…。たしか当時は、文章術について書かれた本を見ながら、時間をかけて分析していたような気がします…。

①タイトルや見出しをパターン化する

インタビュー、SEO、コラムなど記事の種類や目的によって、タイトルのつけ方が異なります。漠然と「この記事は、こうタイトルをつけている」と書き込むのではなく、「これは疑問をフックにしたパターン」「これはインタビュー中に発せられた言葉を引用しているパターン」などとパターン化していきます。私も実践してみたところ「この記事にタイトルをつけるなら、あのパターンが使えるな」と記事を書く際の引き出しにつながりました。

②段落にまとまった文章の表現に注目する

段落は、複数の文章が連なって成り立っています。一つひとつの文章を同じように書いてしまうと、単調になりがちです。心地よいリズムで読める記事ほど、一つひとつの文章に対して表現を上手く調整しているように感じます。読みやすくするために、どのような文末を選んでいるのか。読み手の想像力をかき立たせるために、抽象的な文章と具体的な文章をどう織り交ぜているのか、などに注目してみると発見があると思います。

③「自分だったらどう書くか?」を考え、その違いを見つける

記事分析をしていると「自分だったらこう文章を書いてしまうだろうな。その結果、何度か似たような赤入れをもらっていたけれど、こう書けば良いのか!」とひらめく瞬間があります。「これまでの自分ならこう書く」を想像して、目の前にある文章と一体どのように書き方が違っているのか、なぜ目の前にある文章の方が読みやすいのか、などを研究します。「今度はこうすれば良いんだ!」という発見をたくさんできれば、随分と文章力が向上すると思います。

早速やってみよう!記事分析のはじめ方

ここからは、具体的な記事分析のやり方について解説していきます。といっても、難しい作業は一つもないので時間があれば誰でもすぐに始められると思います。

■記事分析をはじめる4つの手順
①Google ドライブに専用フォルダを用意する
②「こんな記事を書いてみたい」と思える記事を見つける
③Google ドキュメントを開き、記事の内容を書き写す
④気づいたことをコメントで書き残す

ここで重要なのが「分析する記事をどう選び出すか?」です。コンテンツが溢れるWebの中で、良質な記事を見つけ出すことは難しいと思います。

そこでおすすめしたいのが、信頼できるライターが書いている記事を選ぶことです。上質なコンテンツを生み出す編集プロダクションに所属している方や、一つひとつの記事にこだわりを持って制作しているメディアで執筆している方などを探してみると、良い記事が見つかりやすいと思います。

他にも、これまで自分が読んだ記事の中で「これ、いいな」と思ったものがあれば、クレジットを確認してみるのがおすすめです。

記事分析の習慣が、実力に結びつく

分析したい記事が見つかったら後は、時間を確保して作業するのみです。試しに1回だけ記事分析してみるのも良いのですが、できれば最低1ヶ月〜半年間くらい続けた方が、実力として身についた実感を得られると思います。

私が記事分析を始めた最初の3ヶ月間は、毎朝30分の時間を確保していました。「朝起きたら、すぐにPCを開いて分析を始めよう」と決めて作業したら、意外と長続きしました。その後は、週に3、4回くらい夜の空き時間に作業するという方針に変わりましたが、いまでも定期的に続けています。2年くらい記事分析をしていることで、ライターとしての自信にもつながったように感じます。

「一人で続けられるか不安…」という方は、何人かの仲間を集めて「もくもく会」を開催してみると良いと思います。40分くらい作業して、残り20分くらいでお互いの気づきを発表し合えば、新たな観点の発見にもつながるのではないでしょうか。

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最後までご覧いただき、ありがとうございます。文章を読むだけでなく、分析して自分のものにするには一定の時間がかかります。それでも、想像以上にリターンが返ってくると思うので、ぜひ試していただけたら幸いです。

私もまだまだ若手のライターに過ぎません。これからもっと良い文章を世の中に届けるために、皆さんと共に研鑽していきます!

いつも応援してくださり、ありがとうございます!サポートしていただいたお金は、今後の活動費として大事に使わせて頂きます。よろしくお願いいたします。