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今日初めて
私は自分の足で地面に立った
そんな気がした

ベッドの中から眺める
朝方の月
脆く儚くて
気づかれない

そんな風に自分を
ずっと見てたと気づいた

朝方の月
誰かに気づかれ求められて
やっとひっそり息づく闇の中

でも
だんだん影が薄くなり
願いも祈りも欲望も
私に向けられるものはなく
空にどんどん透けていく

朝方の月のように
私は次第に消えていく
そんなもんだと思ってた

誰も願わないから要らない
誰も求めないから生まれない
降参万歳 お手上げです
消えても誰にも気づかれない

それが私の宿命だと

でも
ふと
気づいたんだ

願いも祈りも欲望も
蔦のツルのよう

絡みついては締め付ける
がんじがらめの柵に
出口塞がれて
途方に暮れ

「私は一体どこなのか?」

誰も求めない自分
それを私が求めてた

だから

朝方の月は
ふわりゆらりと消えそうな
朝方の空に浮かぶ月じゃなく

夜の中では煌煌と
昼の内にも森閑と
確かにいつもそこにいる
自分の足で立つ私

本当はずっとそうだったと
やっと今気づいたんだ


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