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#28 岩下智子フルート塾 「フリードリヒ大王とフルート」

こんにちは!フルーティストの岩下智子です。

さて今回は、大変なフルート愛好家であったドイツ・プロイセン王、フリードリヒ2世にスポットをあてて、「フリードリヒ大王とフルート」というテーマでお話したいと思います。この記事が皆様のフルートの上達やご興味に、何かしらお役に立てましたら嬉しいです。

■ フリードリヒ大王って、どんな人?

 フルートをやっている方は、どこかでフリードリヒ大王の名前を聞かれたことがあることでしょう。または、大王の曲を演奏された方もいらっしゃるのではないでしょうか?

フリードリヒ大王

今から300年ほど前のヨーロッパは、宮廷音楽栄華の時代でした。フランスではルイ14世がベルサイユ宮殿で華やかな舞踏会を開き、ドイツではドレスデン宮廷、マンハイム宮廷、そして、ベルリンのサンスーシ宮廷でも毎晩のように演奏会が開かれていました。その中でも、自身がフルート愛好家だったフリードリヒ大王(フリードリヒ2世、1712年1月24日ー1786年8月17日)の宮廷は、フルートに関わるものとして、特に興味深いものですね。

ポツダム宮殿

フリードリヒ大王は、プロイセン(今のドイツ)に代々続くホーエンツォレルン家に生まれ、7年戦争をはじめ、ロシアとの戦いに明け暮れた啓蒙君主であり、「戦争王」とも呼ばれました。その反面、芸術や音楽に特に関心があり、フルートを愛する王様として、今でも注目を浴びています。

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