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『世界日報』や『ザ・リバティ』は「準機関紙」とは言えても「機関紙」ではない

 石垣のり子議員が「『世界日報』は統一教会の機関紙だ!」と言った結果、世界日報社から抗議が来て逆に反発している。

 脅しも何も、この件に関しては石垣議員に問題がある。そもそも枝野幸男前代表も『世界日報』に登場しているのに「統一教会の機関紙」扱いは党のためにならない発言なのだが、石垣議員はそのあたり、きちんと考えているのか。
 一方で、世界日報社の抗議文も無茶苦茶である。「平成4年」付けで抗議をしているが、普段愛国者を装っている世界日報社も年号でこのように盛大なミスをしでかすとは、やはりメンタルは家庭連合(旧統一教会)であると言うことであろう。
 とは言え、機関紙というのは定義がはっきり決まっている。コトバンクにはこうある。

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「機関紙」の解説
機関紙
きかんし
organ
政党,団体または労働組合などが,自己の政策や主義,主張を,主として大衆に宣伝するために発行する定期刊行新聞。またその構成員に対する意志伝達や相互コミュニケーションの手段としても利用される。かつては組織の主張を全面的に押出した硬い内容のものであったが,最近では読ませることに重点をおいたソフトな内容となっている。

コトバンク「機関紙」

 この定義で言うと、家庭連合(旧統一教会)の機関紙と言える媒体は次の内のいずれかである。

①家庭連合の政策や主義、主張を、主として大衆に宣伝するために発行する定期刊行新聞
②家庭連合の構成員に対する意志伝達や相互コミュニケーションの手段

 まず、『世界日報』は明らかに②には該当しない。そもそも②に該当するのであれば枝野さんが寄稿などしない。
 また①にも該当しているとは言い難い。確かに『世界日報』は家庭連合に対して好意的な報道をすることはあるが、普段は家庭連合の名前を出すことすら注意深く避けている。
 一方で、世界日報社は表向きは「保守系新聞」を名乗っておきながら、その実態は日本の年号を間違えて議員に送り付けるほど保守色が無く、社長以下幹部全員が家庭連合の信者であることも紛れもない事実だ。
 似たような媒体として幸福の科学出版の『ザ・リバティ』がある。
 『ザ・リバティ』は幸福の科学の信者が発行しているが、幸福の科学出版と幸福の科学とは表向きは別組織であるから、機関誌の定義に該当しないのだ。
 逆に『聖教新聞』は創価学会の一部門が発刊しているため、①の定義にも②の定義にも該当する機関紙である。
 いずれにせよ『世界日報』を家庭連合の機関紙と表現すると揚げ足を取られるだけである。事実関係は正確に述べなければならない。

 なお、この記事を読んで私が「統一教会シンパ」に見えてしまう方は、自身の国語力を反省するべきであろう。

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