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またもや党分裂を煽る「安倍政治の生みの親」菅直人最高顧問は即刻辞任すべし

 同じ党の仲間であるから、私はいくら相手が「安倍首相よりも酷い唯一の首相」であっても、批判を控えていた。一般党員とはいえ、党分裂を煽るのは良くないからだ。

 だが、今回、彼は自分から同じ党の仲間を攻撃すると言う暴挙に出た。

 言うまでも無く、私の所属する立憲民主党の最高顧問である菅直人氏の話である。

 彼は今朝、自民党を批判するはずが、何故か、同じ党の小沢一郎先生を攻撃しだした。最高顧問にあるまじき「反党行為」だ。

 彼は「小沢氏は自ら誕生させた細川、羽田、鳩山政権で大臣にならず、幹事長として実権を握った」と言うが、そもそも細川・羽田内閣時は「幹事長」ではなく「代表幹事」だし、鳩山内閣で小沢一郎先生が大臣になれなかったのは菅直人副総理(当時)にも原因があるし、この短い一文だけでもツッコミどころ万歳である。

 さらに次に「私が総理の時小沢氏を幹事長にしなかったので、早速党内で反旗を挙げた」と言うが、小沢一郎先生を排除した結果反撃されたという情けない話を自慢する神経には恐れ入る。

 念のために言っておくが、小沢一郎先生が民主党代表の時は菅直人氏を代表代行にしていた

 つまり、小沢一郎先生には菅直人氏を排除する気は毛頭なかった。一方的に菅直人氏が排除してきただけなのである。

 そもそも、菅直人最高顧問は総理時代に陸山会冤罪事件で小沢一郎先生を国策捜査に嵌めた男である。

 リベラルを標榜しながら、国策捜査を推進する。この異常な権力欲はリベラル主義者と言うよりも、スターリン主義者と言う方が相応しい。

 だが、小沢一郎先生はそれでも、野党結集のために過去のことは水に流し、国民民主党と立憲民主党の合流に力を注いだ。だからこそ、私たち国民民主党党員の多くも、立憲民主党に参加したのである。

 にも拘らず、最高顧問の立場から一方的に党員を攻撃しているのが、菅直人と言う男なのだ。

 私たちが過去の恩讐を超えて政権交代の為に団結している時に、党の分裂を煽るのである。これは紛れもない反党行為である。

 菅直人政権の時、内閣不信任決議案に賛成して民主党を除名になった松木謙公先生も、今では過去の恩讐を水に流して立憲民主党に参加しているのである。

 過去のことを持ち出すとキリがない。菅直人最高顧問の最大の失政は東日本大震災への対応であるが、何よりも重要なのは公約違反を平然と行い、公約を守ろうとした小沢一郎先生や松木謙公先生らを排除したことだろう。

 菅直人最高顧問の公約違反で有名なのは「消費税増税」だが、私が重要視しているのはむしろ「子ども手当」の方である。子ども手当等の公約実現の為の財源が足りなくなったから増税する、ならば筋が通っているが、彼がやったのは「公約実現無き増税」であり、そして、その政治手法はその後の安倍自民党政権にも継承された。

 子ども手当については批判の声も多いが、これは絶対に必要な政策であった。松木謙公先生の平成23年(西暦2011年、皇暦2671年)の本から引用する。

 民主党の政策に、子ども手当、高等学校の無償化、農家の戸別補償制度、高速道路無料化がある。自民党が、いわゆる「バラマキ4K」として批判している政策である。
 しかし、今年発表された、1人の女性が一生に産む子供の数の平均を示す2010年の合計特殊出生率が、09年から0.02ポイント上昇し、1.39になったのだ。これは、くわしくはまだわからないが、民主党が進めてきた子ども手当を含めた子育て支援の政策の効果が、表れ始めた結果かもしれない。(松木謙公『日本をダメにしたこの民主党議員たち』130頁)

 実際、これは民主党政権の成果だったのだろう。安倍政権になって子ども手当が廃止されると、我が国の合計特殊出生率は一気に暴落した。

 自民党の支持母体である医師会は堕胎で稼いでおり、中絶の理由の多くが「経済的理由」であるため、子ども手当を無くして堂々と中絶できるようにする方が医師会としては利益になるのである。

 そして、菅直人最高顧問は総理時代、消費税増税の為に自民党と妥協して子ども手当を廃止したのだ。

 内密出産法制化についても、国民民主党等の保守系野党の政治家は取り組んでくれているが、菅直人最高顧問が取り組んだという話は聞かない。菅直人擁護の人はこの辺りの事情も良く知ってほしいものだ。

 本来、小沢一郎先生ら初期民主党政権のメンバーが目指していた政策は「必要なバラマキ」であった。

 高速道路無償化には私は懐疑的ではあったが、これ自体は自民党政権の頃から進められていた政策である。環境税徴収等の積極的な目的がない限りは、高速道路料金を廃止するのが筋だ。

 そして、民主党の本領発揮とも言うべき「子ども手当」「高校無償化」「農家の戸別補償制度」は、絶対に必要であった。

 高齢者への年金は優遇するのに子ども手当は支払わない、と言うバカなことがあるものか。高校無償化は教育格差是正の意味もあるし、教養ある国民が減っていくと社会は却って混乱するのである。

 農家の戸別補償制度に至っては、食料安全保障の観点からも必要である。

 こうした公約を無視して消費税増税に突き進んだのが菅直人政権であり、その路線は安倍政権にも引き継がれた。小沢一郎先生に対する国策捜査も卑劣であるが、それ以前の問題であったのである。

 また、立憲主義軽視も菅直人最高顧問が始まりである。かつては「私は、議会制民主主義とは期限を切ったあるレベルの独裁を認めることだと思う」と述べていた彼の政権下では、安倍政権同様の「電波停止」発言も飛び出していた。

  極めつけは「支持率1%になっても辞めない!」発言である。彼にとっての「あるレベル」とは、国民の99%から支持を失ってでも権力を握り続けるレベルの独裁であったらしい。

 ちなみに、菅直人最高顧問の「脱原発」も単なるパフォーマンスである。彼は元々原発推進派で、東日本大震災の、それもいわゆる「脱原発」発言をした後になっても、なお原発輸出の方針を撤回しなかった。

 無論、過去は過去である。過去が何であれ、今現在立憲民主党の綱領にある「原発ゼロ」の為に共闘してくれるのであれば、私も何も文句は言わない。

 ところが、冒頭にあるように、いきなり同じ党の仲間を攻撃である。

 小沢一郎先生は原発再稼働を進める民主党政権に反対して離党した人間であり、菅直人最高顧問よりも生粋の脱原発派だ。その小沢一郎先生を、同じ党の仲間になった今でも攻撃する時点で、彼の本音が判ろうと言うものである。

 こんな男には即刻最高顧問を辞任してもらわないと困る。立憲民主党の分裂を煽る人間が最高顧問であってはならないのだ。


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