マリアン・ウィリアムソン『愛への帰還』

これまで関わりを持ってきた人と肉体的に別れても、その関係が終わったということではありません。人との関係は永遠です。「別れ」は人との関係における別な章が始まるということにすぎません。多くの場合、古い形態の関係を手放すと、二人が一緒にとどまることによって学んだであろう教訓よりもずっと深い教訓と純粋な愛を学ぶものです。普通にいえば二人の関係の終わりという段階で、別れることになったその人とこれまでになく深く恋に落ちて行くように感じた経験が私にはあります。私が自分の体験の中で発見したことは、聖霊がこの瞬間にすべてのこだわりを解放してくれるということです。というのは、関係していた人と別れるには私たちが持っているすべての愛を総動員しなければならないからです。「私はあなたをあまりにも愛しているから、あなたがいる必要のあるところに、あるいはあなたが行く必要のあるところに行けるようにあなたを解放します」。異性との関係におけるこの瞬間は、終わりの瞬間ではありません。どんな関係であれ、その関係の目的が究極的な意味において達成される瞬間です。つまり、純粋な愛の意味を発見するということです。
マリアン・ウィリアムソン『愛への帰還』大内博訳、太陽出版、1998年、180頁。

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