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"グアルディオラ流"をベースとした5-4-1攻略法

皆さんこんばんは。

本日はサッカーの戦術についての記事です。最近サッカー分析YouTuberのLeo the footballさんが5-4-1の攻略法に関する動画をアップしていました。その動画の存在を知った時、僕は以前見たグアルディオラ流5-4-1攻略法というものを思い出しました。それを見たのは約2年前だったので全てを完璧に思い出すことは出来ませんでしたが、そこに僕自身の考察を加えることでLeo the football氏が提案した5-4-1攻略法とは異なったアプローチを提案しようと思います。

Leo the football氏の動画はこちらです。

まず5-4-1についての基本的なことを整理しましょう。見てわかるとおり5枚のDFを配置し、その前には4枚のMFを配置します。5枚のDFはピッチを縦に5分割したエリアをそれぞれ1人のDFがカバーできるので、ハーフスペースを使った攻撃を防ぐことができます。

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また1列目と2列目(DFラインとMFライン)の間のスペースでボールを受けようとする相手にはDFを1枚前に押し出して対応することができます。前へのスピードを持ってアプローチができる他、DFラインにはまだ4人の選手が残っているので飛び出した選手のいたスペースを狙われるリスクもある程度軽減されています。

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さてこの要塞のような守りを展開してくる5-4-1のチームの守備組織をどのようにすれば崩せるのでしょうか?今から順を追って説明していきます。

まずDFラインには2人の選手を配置します。5-4-1を採用しているチームのほとんどは守備的なゲームプランを採用しているため2列目の選手4人は前に飛び出して選手へプレスにいくというようなことはほとんど行いません。そのためこのゾーンでは単純にFW1枚に対して数的優位を作るだけで簡単に突破することができます。必要であればGKに高い位置を取らせてビルドアップをサポートさせても良いでしょう。

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次に2列目です。ここではアンカーとSBを使って敵の選手を引きつけるアクションを行います。SBは幅をとってなおかつ敵のSHの視野に入る場所に位置します。なぜならこのSBに敵のSHが食いつけばSHがいたスペースが空くからです。食いつかせることが目的なので敵の視野に入っている方が良いのです。さらに幅を取ることでSHを守るべきゾーンからより離すことができます。アンカーも同様で敵ボランチの視野に入る+中間ポジションをとって敵ボランチを中央へと誘導します。

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するとハーフスペースに大きなスペースができることがわかると思います。

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また敵SHの視野の中で動くため基本的にSHは前に出てアプローチを行うことになるので敵SHの裏のスペースも空いてきます。

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今回は両方のサイドのハーフスペースが空いている図を示しましたが、片方のサイドのハーフスペースが空いていれば問題ありません。またいざ守備になった際にアンカーを1列下ろすことでカウンターへ備えることも可能です。

次にウイングとトップ下です。ここがポゼッション時のボールの出口となります。ウイングはSBの引きつけによってできた敵SHの裏のスペースで幅をとってボールを引き出します。またトップ下の選手は味方CBの持ち上がりに応じてハーフスペースに進出してボールを受けようとします。

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しかしここで問題が1つあります。先述の通りこのハーフスペース、アウトサイドレーンにスペースを空けたところで敵DFが前へのスピードを持ってアプローチに来てしまいます。それを解決するのが2トップです。

2トップを敵SBと右CB、左CBの間に配置し、裏への動き出しなどの駆け引きを行わせます。こうすることで2枚の敵DFをピン留めするだけでなく、サイドで3vs2の数的優位の状態を作ることができます。

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これによってトップ下、ウイングの選手は空いているスペースを活かして敵のサイドを崩すことができます。ウイングに突破力のある選手を採用すれば1vs1のドリブル突破も期待でき、その点でも質的優位に立つことができます。

この要領で敵のハーフスペースへ侵入してそこからマイナスのクロスなどで得点を狙います。少なくとも突破が行われたサイドと逆のサイドのFW、ウイングはペナルティエリアへ侵入することができるのでこの選手に向けてクロスを送るのが良いでしょう。また突破が行われたサイドでもクロスを上げる選手以外の選手もペナルティエリアへ送り込むことができるでしょう(位置的に大体FWかトップ下の選手になるとは思います)。つまり最低でもペナルティエリアでは数的同数の状況ができます。

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個々の選手のレベルが高ければ1vs1の駆け引きに勝つことができるのでこれで得点できるはずです。

さてここまで5-4-1の攻略法を書いてきましたがこのグアルディオラベースの考え方では個々の1vs1の状況で少なくとも質的優位を確保する必要があることは何となくわかると思います。もう少し説明するとペナルティエリア内での動き出しについても相手の選手の逆をとってボールを受けたり、ウイングの選手がサイドの1vs1で勝てるという前提があるということです。この戦術ではサイドの局面で数的優位を確保できますが、ウイングの質が上がり、単独で敵SBをかわせる=質的優位が存在していればさらに試合を優位に進めることができます。少なくともウイングはプレーエリアを確保した状態でボールを受けることができるので、戦術的な幅を持たせるためにもこのウイングの質というのは欠かせないでしょう。そこでこの戦術に最適なメンバーをプレミアリーグのチームの中から選抜してこの記事の終わりにしようと思います。プレミアリーグの中から選ぶのは単に僕がリヴァプールサポーターであり、他のリーグに比べてプレミアリーグに関する知識があるだけだからです。

以下メンバーはこちらです。

GK:アリソン               

DF:右からアスピリクエタ、ラポルト、ファンダイク、ジンチェンコ

アンカー:ファビーニョ

ウイング:右スターリング、左マネ

トップ下:デブライネ

FW:フィルミーノ、アグエロ

です。

ベンチはエデルソン、ウォーカー、ワンビサカ、マグワイア、サラー、サネ、ジェズスといったところでしょうか。異論は認めるのでご意見お待ちしております。

以上です。最後まで見ていただき誠に有難うございます。


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