【駄作】「千年の恋　ひかる源氏物語」

「源氏物語」の映画、まだあったが…。2001(平成13)年の作品「千年の恋　ひかる源氏物語」(堀川とんこう監督)だ。

作者であるレディ・パープルこと紫式部をメインに、彼女と源氏の物語が交錯するという異色の作品ではあるが、コレは多分、予算をかけた割には大ゴケ映画、つまり駄作だな。

紫式部を演じたのは吉永小百合さんなのに惜しい。

光源氏が天海祐希で宝塚かよって。光源氏が最も愛した女性が常盤貴子で、ぜんぜんイメージぢゃない。

他にも、高島礼子、竹下景子、かたせ梨乃、細川ふみえ、中山忍、南野陽子、岸田今日子、松田聖子、森光子(清少納言)などとけっこう豪華な女優陣で、男優も、風間杜夫、竹中直人、風間トオル、三浦春馬、片岡鶴太郎、加藤武、山本太郎、渡辺謙とそれなりの役者を揃えてはいるが、所詮はズッコケ。

光源氏が愛する幼少期の女の子のロリコンヌードがあって、つい目を剥いちゃうけどさ（笑）。それだけ。

光源氏の絡み、つまり天海祐希とのレズビアンのような行為も多くて、エロチックな味付けとしてるのはまあ良いのだが、いかんせん脚本、演出、全てが薄っぺらい。だから、いやらしいだけで終わってる。

せっかくの豪華絢爛な衣装や美術もチープに見える。

コレを世界で公開したって、日本の恥だよ。

日本最大の素晴らしい長編小説の、女遍歴だけを取り上げて、クソ下手な編集で繋げたエロ話だよ。松田聖子のシーンも酷過ぎる。

コレぢゃレディパープルも光源氏もカワイソウだね。なんだよ、この監督は！？

「母は男の方の故郷。男の方はいつも故郷へと旅してるようですよ」
「この物語は…好きになるのと、愛することは、似ていて、まことに似ていて、まことに違うという話でございます。男と女のように違います」
「今の世では愛は独り占めにはできません。独り占めしたい気持ちはあっても、独り占めしないことです」