【邦画】「タンポポ」

海外でも評価の高い、伊丹十三監督の2作目「タンポポ」(1985年)。YouTubeにて。

観てたらシンプルな醤油ラーメンがめっちゃ食いたくなったよん。

いつもカウボーイ・ハットを被ってるタンクローリーの運転手のゴロー(山﨑努)と助手のガン(渡辺謙)が、たまたま入った、女店主のタンポポ(宮本信子)が営む寂れたラーメン屋を、立て直すことになる喜劇。

…が、主軸で、他に“食”に絡む様々なサイドストーリーが加わっていくという面白い作品だ。

ゴローが、店を立て直し、成功して、美人店主となったタンポポに淡い恋心を抱いたまま去って行くという西部劇のようなラストが、またイイ。まさに、ラーメン・ウェスタンである。

亡き夫から受け継いだ、寂れて不味いラーメン屋が、地域一番店になるまで、度重なる修行からライバル店の視察、仲間の協力、店の改装と進んで行くが、合間に、伊丹監督ならではのブラックかつエロチックな、ユーモアある13の話が盛り込まれて行く。

男女が、卵の黄身を壊さずに何回も口でキスしながら交換するのはこの映画だったかぁ。男に生の牡蠣を食べさせる若い海女は洞口依子で、めっちゃエロいね。

食事を共にした男女は結ばれるというように、元々、食とエロスは密接な関係にあるのだ。伊丹監督のアイデア満載の人間讃歌だった。


脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。