「朝、目覚めると、戦争が始まっていました」

「臨時ニュースを申し上げます。大本営陸海軍部十二月八日午前六時発表、帝国陸海軍部は本八日未明、西太平洋に於いて、アメリカ、イギリス軍と戦闘状態に入れり」…。

起きていきなりラジオの7時のニュースでこう流れたら、当時はおそらく絶望と恐怖、怒りなど負の感情が湧き立って身悶えでもしたろうなぁって思ってたら、意外や意外。

作家など著名人だけど、「清々しい気持ちがした」「バンザイと大声で叫んだ」「興奮して家の外に飛び出した」「周りが見たこともない風景に変わった」などなど、非日常に突入したことを新鮮な面持ちで喜んで受け入れてるような態度なのだ。ビックリ。

即座に憤りと反省の弁を記録したのは、一部の社会運動家やジャーナリストくらいだ。

吉本隆明なんて「ものすごく解放感がありました。パーッと天地が開けた程の解放感でした」なんて。まあ、当時は17歳だけどね。

とんでもないことが起こった時に、人はとんでもないことだと思わないようにする。これはいつもの日常と変わらないと信じようとする。有事にはひとまず日常が幅を利かせるのものだ。

肝心の東條英機首相(57)は、「予想以上だったね。いよいよルーズベルトも失脚だね」だって。失脚どころか7年後には吊るされるのにね。

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脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。