「杉本一文『装』画集」
杉本一文(イチブン)氏のイラストといえば、角川文庫の真っ黒い横溝正史作品シリーズの表紙絵だ。
中坊の頃だったか、書店で初めて見て、かなりの衝撃を受けたイラストがある。弦楽器のデカいケースに、手を縛られた裸の女が、脚を開いて入ってるイラスト(蝶々殺人事件)で、まさに俺のヰタ・セクスアリスの黎明期。
学校帰りに書店に寄って、この文庫を棚から取り出して、周りの目を気にしながら、隠れるように眺めてたものだ。「アソコはどうなってるんだろう?」。
今、見ると全然大したことはなかったけどさ。
そんな青い時代の、胸が苦しいほどの甘美な思い出が蘇ってくる。
影を効果的に使ったリアルな描写力、しかも透き通るような質感は、目を釘付けにして、オドロオドロしい金田一耕助シリーズにはピッタリだったかもしんない。
コレ以外の作品は知らないけど、まだ在命なのかな?
脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。