【洋画】「或る夜の出来事」
1934年の米・古典映画「或る夜の出来事(It Happened One Night)」(フランク・キャプラ監督)。当然、モノクロ作品。アカデミー各賞受賞作品。
気張らずに気持ち良く最後まで観れたのだが、この映画は、スクリューボール・コメディの代表作だという。スクリューボール・コメディってのは、30・40年代にアメリカで流行った波乱なストーリーを特徴とする恋愛コメディのこと。
大金持ちのブルジョワ令嬢エリーが、父親に、プレイボーイの飛行士との結婚を反対され、反発して、マイアミから飛行士がいるニューヨークに向かう夜行バスに乗る。そこで、上司とソリが合わずに失業中の新聞記者ピーターと出会う。仕方なく隣同士になった2人は、育った環境の違いから反発し合い、お互いの第一印象は最悪だったのだが…。
王女と新聞記者の1日の恋だった「ローマの休日」(コッチが後)に似てるけど、この映画はすれ違いやトラブルはあっても、最後はエリーとピーターの恋が成就するハッピーエンドで終わるからホッとした。このパターンはラブコメの定番なのかしらん。
女の複雑な内面をわからずに表面的な言動だけで判断しようとする愚かな男の振る舞いはいつの時代も一緒だ。女も恥を忍んで告白するけど、早とちりした男が行動を起こして、それで女は振られたと思い込み…こういうハラハラする展開は観てて楽しいねー。
しかし、ブルジョワ令嬢の結婚が新聞の一面記事になるんだね。ゴシップ紙だろうか?
身分違いや様々なトラブルがあったからこそ、恋愛は燃え上がるものだけど、さて、この後も退屈せずにいられるかな。
日本では、2・26事件の前の暗い時代だけど、アメリカでは、こんな洒落たコメディ映画が作られてたんだなぁ。
まあ、古典的名作には違いない。
脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。