【古典洋画】「フランケンシュタインの花嫁」

1935年の、アメリカ古典ホラー映画「フランケンシュタインの花嫁(Bride of Frankenstein)」(ジェイムズ・ホエール監督)。Amazonプライムにて。

以前に観たと思うけど、「メトロポリス」(フリッツ・ラング監督)みたく、人造人間を蘇生させる雷を使うメカが近未来的で良く出来てるし、ボリス・カーロフ演じる怪物が涙を流すなど、ちゃんと悲哀も描かれていて、なかなか見応えがあった。

同じ監督の「フランケンシュタイン」(1931年)の続編だけど、コッチの方が良かった。フランケンシュタインは人造人間の怪物を作った男爵のことで怪物のことではない。

前作で死んだと思われた怪物が、実は生きていて、また騒動を引き起こす。
フランケンシュタイン男爵のもとに、恩師のプレトリアス博士が訪ねて来て、新たな人造人間の制作への協力を要請する。
博士は小人サイズの人造人間の制作には成功していた。
男爵は、博士の要請を拒否するが、博士が男爵の婚約者を人質に取って、また墓場から死体を盗んで、今度は女性の人造人間を作ろうと目論む。
村外れの小屋に住む盲目の老人と交流を持った怪物は、言葉を覚えて、友達が欲しいと、博士と男爵が誕生させた女性の人造人間に近付くが、彼女は悲鳴を上げて逃げてしまう…。

最初、女性の人造人間は、男爵の婚約者の脳を使って作られるのかと思ったけど違った。その方が面白いのぢゃ。

墓場から盗んだ死体の継ぎ接ぎで作られた怪物が、盲目の老人によって、人間的な感情の萌芽を見るものの、その醜い見た目によって、同じ人造人間である女性にまで怖がられて拒否されてしまうという哀しい物語で、ラストは、絶望した怪物が、博士を巻き添えにメカを爆発させて自殺してしまうのだ。

怪物ならではの人間的な悲哀が全面に出た良い作品であった。


脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。