【邦画】「潮騒」

我輩が生誕した1964(昭和39)年のカラー映画「潮騒」(森永健次郎監督)。Amazonプライムにて。

ご存知、三島由紀夫の青春小説の名作なんだが、これまでに…
1954年(青山京子、久保明)、
1964年(コレ)、
1971年(小野里みどり、朝比奈逸人)、
1975年(百恵ちゃん、友和さん)、
1985年(堀ちえみ、鶴見辰吾)と5回、映画化されている。

コレは吉永小百合と浜田光夫のコンビ。

俺は、やっぱり山口百恵、三浦友和のコンビが印象深い(最後の堀ちえみはズッコケたけど)。

この映画は、作品としてはイマイチなのだが、なにしろ小百合さんの初々しさがチョー眩しい。スターだよなぁ。当時のアイドル映画かしらん。

もうストーリーは全部、知ってるから、安心して観てられる。

旧日本軍の“監的哨跡”で、新治と初江が焚き火を真ん中にして裸で向かい合う有名なシーンなんぞは、汚ねえ中年ジジイになっても、えぐられるごとく胸キュンキュンだったぜ。

百恵ちゃんもそうだったけど、びしょ濡れでも水を弾く若い肌、恥ずかしさを持ちながらもシッカリと相手を見つめる大きな眼、「のをがこの火を飛び越えて来い」と力強く話す愛らしい唇、そして、新治の逞しい胸に躊躇なく身体を預ける大胆さ…あゝ、たまらんぜよ!ったく。

海と島と船を舞台に、美しい若い男女が純なままで契り合う。男は嵐を乗り越えて大人になる。女は熱い想いを胸に他者を寄せ付けない。この2人には困難も良い思い出になる。三島が魅せられた肉体と行動と純なエロスと。ギリシャ神話そのものだ。

若さってマジでええなぁ。いくら精神の若さをとなえようとも、肉体の前では一瞬で砕け散る。

以前、舞台となった神島の横をフェリーで通ったことはあるが、上陸したことはないので、一度は行ってみたいなぁ。


脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。