「へんな西洋絵画」
写実でも、印象派でも、マニエリスムでも、本人は、ワザとじゃなく、いたって真面目に真剣に描いているのだが、どうしても絵のセンスがなかったり、気付けば遠近法がめちゃくちゃだったり、想像ばかりで描いたため、ホンモノと程遠い感じになったり、印象深くさせるために強調して描いたらトンデモになったり…そんな、中世のヘンな西洋絵画を解説した本。
聖母マリアに抱かれる幼児イエスを、フツーにカワイイ赤子として描けば神に失礼だということで、威厳ある姿に描いたら、めっちゃ不気味で怖くなっちゃったというようなものだ。
コレは決してゲージュツではなくて、どう見ても構図がおかしいだろっ、大きさが違うだろっ、こんなのありえねえと思える絵が多くて、途中でおかしさに気付いたろう、なんで直さなかったのか、と言いたくなるけど、教会に認められた画家としてのプライドがあったのだろうね。
まあ、指摘されなければ、コレが抽象的なゲージュツなのかと納得しただろうし。なんか画家の人間性を感じてホッとするね。
脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。