「ベルベット・ゴールドマイン」
前にも観たのだが、すっかり忘れてる「ベルベット・ゴールドマイン(Velvet Goldmine)」(98年、トッド・ヘインズ監督)。
懐かしの英国グラマラス・ロック、グラム・ロックのスターに自分を反映させるという自分探しの旅の映画。NYの新聞記者が、かつての英国のグラムロックスターの軌跡を追う中で、70年代のロンドンを回想して行く。
グラム・ロックが来て、モッズが現れたら、次は俺の好きなパンクとスキンズだなって思ってたら、そこまで行かなかった。確か前に観た時もそう思ったっけ。
この映画に出てくるグラム・ロックのスター、ブライアン・スレイドって、モデルが一時期のデヴィッド・ボウイだな。有名なバイセクシャル発言でもそうだ。そして、破滅的なNYガレージ・ロックのスター、ステージでアソコとケツを出すカート・ワイルドってのは、最初はドアーズのジム・モリスンかなと思ったけど、これはストージズのイギー・ポップだぜ。そういやボウイとイギーって妖しい関係にあったしね。あっ、カート・ワイルドを演じてるのは、「トレイン・スポッティング」のユアン・マクレガーだね。それから、新しいマネージャーのジェリーって、ニューヨーク・ドールズのデヴィッド・ヨハンセンに似てるね(NYDのドラムがジェリーという名前だった)。当時の立役者が揃った感じだ。
ケバケバしい女装ファッションやド派手な化粧、センセーショナルな言動、乱行パーティ、アルコールやドラッグのトラブルなど、もうキワモノのグラム・ロックそのものの世界で、興味なきゃ面白くないかも。
若い時って、皆、一様に、それぞれ、非常識で破滅的で過激で暴力的で反抗的なんだ。論理で説明できることじゃない。街角でタバコをスパスパやり、オトナを睨みつけつつ、辺り構わずポイっと捨てるようなものだ。
脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。