【古典洋画】「地上より永遠に」

1953年の、アメリカ映画「地上(ココ)より永遠(トワ)に(From Here to Eternity)」(フレッド・ジンネマン監督)。Amazonプライムにて。

アメリカでベストセラーとなった小説の映画化で、アカデミー賞作品賞を受賞している。

日本軍の真珠湾攻撃直前の1941年のハワイが舞台。ハワイに駐留する米陸軍歩兵中隊に転属となったラッパ手を中心に、周りの過酷な状況に翻弄されてしまう兵士らを描いたもの。

まさに、人生なんて上手くいかないことが当たり前なのだ。
かつて試合中に親友を失明させたことがあってボクシングを止めたラッパ手のプルーイット、ボクシングの誘いを断ったために孤立無縁となってシゴキとイジメを受ける。
夫である中隊長との仲が冷え切ってる夫人カレンと不倫している、中隊長が直属の上司であるウォーデン曹長。
上司に背いたために営倉入りとなって散々痛めつけられて脱走中にトラックから落ちて死ぬブルーイットの友人のアンジェロ。
ブルーイットは、アンジェロの敵討ちで営倉の担当と決闘して担当を殺してしまう。
またプルーイットは元ウエイトレスと恋に落ちるが、結婚をほのめかすと軍人はキライ、フツーの生活が送りたいと拒否される…そして、真珠湾攻撃の日を迎える。

殺人を犯したことで女の家に隠れていたプルーイットだが、緊急事態ということで基地に戻る途中に、仲間の兵士に背後から撃たれてあっけなく命を落とす。

なんとも不幸とトラブルの連続である。それでも、ハワイのアメリカ軍は、日本軍ほど精神主義ではないし、陰湿でもない。力が全てを決する世界である。

多分、実際の映像も使っただろう真珠湾攻撃のシーンは迫力がある。

軍人としての仕事をすることなく逝ってしまったブルーイットが哀れだ。

とかく浮世はままならぬ。


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脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。