「闇のバイブル/聖少女の詩」
ゴシック・ロリータ映画の嚆矢じゃないかと思ったアヴァンギャルドな作品「闇のバイブル/聖少女の詩 (VALERIE A TYDEN DIVU/VALERIE AND HER WEEK OF WONDERS)」(69年・チェコスロバキア、ヤロミール・イレシュ監督)。
1時間強の短い映画だけど、ゴスロリ的テイストたっぷりの処女讃歌の作品なのだろうか。
基本は、初潮を迎えた13歳の美少女の、性への憧れと恐れを含めた不安定な心象風景を表したものだと思う。
白塗りメイクの不気味な叔母、悪魔や怪物のような聖職者、白いフリフリのドレスを纏った少女たち、魔女狩りのような宗教裁判、そして、処女喪失を象徴するような吸血鬼…と次から次へと幻想的迷宮のように耽美な世界が繰り広げられる。ホドロフスキーの映画の世界に似てるかも。
冒頭から、白い花に垂れる1滴の血のシーンがあるから、難解だけど、やっぱり無垢な処女をイメージする。
これもフィルムから意味を探るよりも、夢のような映像世界を感じるものだと思う。東欧ダーク・ファンタジーともいえるかも。
主人公の少女ヴァレリエ、ロリコンの俺にはめっちゃ可憐で可愛くてたまらんけど、69年の映画だから、彼女、すでに64歳なんだなぁ(笑)。
脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。