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「チャイナ・シンドローム」

去年のFBより。

そうそう「バグダッド・カフェ」(コレも素晴らしい映画だったけど)じゃなくコレだったのだ!「チャイナ・シンドローム(The China Syndrome)」(ジェームズ・ブリッジス監督)。

79年3月16日公開のアメリカン・サスペンス・ムービーだが、その僅か12日後に実際にスリーマイル島原発事故が起こって予言したような形になったという。もちろん日本も例外ではない。

ジェーン・フォンダ演じる女性TVリポーターが、パートナーのカメラマンと共にエネルギー特集として原子力発電所を取材中に揺れを感じる異常事態に遭遇する。カメラマンはコントロールルームのスタッフの慌てる様子を密かに撮影する。
リポーターらは事故と確信して真実を探るが、それをもみ消そうとする経営者陣の妨害に会う。
一方で、ずさんな管理に気付いた原発の管理者の男ゴデルは身を呈して運転を止めようとする。定期検査に不正があり証拠の資料を持ち出したゴデルは経営陣に命を狙われるが、追手を振り切ってコントロールルームに立て籠もる。
リポーターを呼んでTV中継の取材を受けるが、経営陣はゴデルが酒に酔って錯乱したとして警察の出動を要請、彼は警察の突入部隊によって射殺されてしまう。
TV中継でゴデルの友人の管理者の一人が彼を擁護する発言を行い、リポーターも視聴者に対してゴデルの正当性を訴えるが、ニュース番組はCMによって一時中断され、映画はそのまま幕となる…。

特別に派手なアクションもなく、静かに淡々と物語は進んでいくが、決して映画の世界だけではなく現実でも実際に起こりうることで怖い。日本では3・11後のまさに現在進行形の不安と恐怖だ。

チャイナ・シンドロームとは、メルトダウンで融けた燃料が重力に引かれて地面を溶かしていき、アメリカと反対側の中国までいってしまうということらしい。実際にそんなことあるのか?

しかし、例え健康被害や環境破壊が起ころうとも利益や効率、利便性を重んじてしまうのは何故だろう。この映画で表されたことは原発だけでなく人間社会にはたくさんあるよね。どうしても破滅に向かうってのは、人間としての宿命なのかしらん。破壊と破滅があるからこそ再生と創造があるのかもしれないね。

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脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。