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【人間形成】の道

今回は【人間形成】について考えていきたいと思います

「剣道は剣の理法の修錬による人間形成の道である」ということが剣道の一番の目的とされます。

この【人間形成】という言葉は個々人によって考え方や捉え方が異なり、その内容によって指導スタイルやコミュニティ(道場や学校)のカラーに個性が現れます

また、剣道だけでなく様々なスポーツにおいても、その競技を通して人間形成を行っていくことがスポーツコミュニティの役割であってスポーツの意義だと思います

本ブログの内容は、私の個人的な考えであり、まだまだ勉強中の身でありますので ”こんな考えの人もいるんだな〜”  くらいの軽い気持ちで見ていただけたらと思います

さて

私の考える【人間形成】

それは ”人に応援される人になること”   です

そのために必要な要素はいくつもあると思います

そして、その必要な要素を紐解いていくことが、スポーツや武道を通して将来社会で活躍していくための人格作り、つまり【人間形成】へと繋がっていくのではないでしょうか

”強いから応援したい”   のではなく ”素晴らしい人だから応援したい” と言われるようになることが重要であると思います。

ではその”人に応援されるために必要な要素”として考えられるのはどのようなことがあるでしょうか。私の思うものをいくつか挙げてみたいと思います。


印象に関わらず人への共感の気持ちを持つ

人と関わっていく上で、”対人認知”が必要な要素になってきます。対人認知とは、様々な情報を手掛かりにして他の人についての印象を形作ることです。対人認知には ①初頭効果 ②親近効果 ③寛大効果 ④光背効果(ハロー効果) ⑤ステレオタイプ ⑥ピグマリオン効果 ⑦ゴーレム効果 という7つの影響を与える要因があり、それらをもとに自分の中で作られた相手の印象で、その相手との関わり方が決まっていきます。(※7つの要因については詳しく書きませんが、気になる方は調べてみてください)自分の憧れの人も、尊敬する人も、あるいは気が合わないと思っている人も、対人認知や関わりの中でその印象が作られていきます。

良い方に印象が作られれば問題はありませんが、多くの人と関わればそうもいかないことも多いと思います。ライバル関係にあれば”相手を認めたくない”という気持ちも出てくるかもしれないし、自分の中で気が合わないと思っている人の言葉は心に響きにくいかもしれません。

では反対に、自分が話してて心地良い人を思い浮かべてください。

その人は自分の話をしっかり聞いてくれて、たくさん共感してくれませんか?

共感してもらえると、心を開きやすくなりお互いの気持ちを伝え合えるきっかけができます。そしてそういう人は共感するだけでなく、話の中から自分の成長へと繋げれる部分を見つけたり、自分も学ぶ姿勢を持っている場合が多いです。

剣道の技術や実績にフォーカスするのではなく、その人の考え方、見習うべき取り組みなど、【剣道(スポーツ)への姿勢】に対して、印象に関わらず ”良いところは認める” ”改善点はお互いに指摘する”  といった共感の姿勢が『応援される人』へと繋がっていくのだと思います。


自分の意思を持ち、考えを表現できる

人間形成を考えていく中で、一番 ”核”  となるものであると思います。どんな年代であっても人は必ずコミュニティに属しています。家族、地域、学校、クラブ、会社など年代によって属する場所は変化しても、人との関わりはずっと続いていくものです。その中で「自分はこういう考えを持っている」「〜をもっと良くしていくためには〜していく」といったように、人への共感と共に自分の考えをしっかりと持ち、それを表現していくことは現代の成熟社会を生き抜いていくためにも必要な要素なのではないかと思います。

剣道は礼に始まり礼に終わるという武道の精神があり、相手への礼や敬意を払うという心は、他のスポーツよりも”自分を見つめ直す時間”に目を向けれるものなのかもしれません。

ただ言われたことだけを淡々とこなすのではなく、それに加えて自分の意思や信念をしっかりと持ち、場合によってはその考えをちゃんと自分の言葉で表現できるようにしておく姿勢が人の共感を集め、応援される人へと繋がっていくのではないかと思います。


成功しようが失敗しようが挑戦を続ける姿勢

どんなことでも続けていれば、成功体験も失敗体験もします。大切なことは、その成功体験も失敗体験も受け入れ、次のステップへと活かそうとする姿勢ではないでしょうか。

成功体験がずっと重なれば気が大きくなってしまうかもしれないし、失敗体験が続けば目的を見失ってしまうかもしれません。例えどんな状況であれ、目標を持ち続け努力する(挑戦し続ける)姿勢が人間形成へと繋がるのだと思います。

私自身、そのような姿勢を貫いている人に何度も刺激を受け、自分を見直すきっかけをもらった経験もありますし、同時に、自然とその人を応援するようになっていました。

剣道(スポーツ、勉強)が上手だろうが、そうじゃなかろうが、【人間形成】の本質はそのプロセスなんだと思います。


まだまだ他にも ”応援される人”  になるために必要な要素はあると思いますが、私自身まだまだ勉強不足ですので、これからもこの大きな本質について考えていきたいと思いますし、剣道を通じた色んな経験を通して学んでいきたいと思います。


今、世界中が踏ん張り所の時期だからこそ、お互いに支え合う心を持ち、お互いが応援し合い、手を差し伸べ合う人間性が問われてきていると思います。

このブログがみなさんの【剣道を通して人間形成を行う】ということを今一度見直すきっかけとなってくれれば幸いです。


それではまた次回!

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