プリンスのDiamonds & Pearlsのスーパーデラックス・エディション、リリース決定!!!!

こちらのレビューから続いております。こちらからお先にお読みください。

プリンスのDiamonds & Pearlsのスーパーデラックス・エディション、リリース決定!?

https://note.com/tomohasegawa/n/nc0b511c4fb13

8月24日(日本では8月24日深夜)プリンスのDiamonds & Pearlsのスーパーデラックス・エディション(以降DPSDE)のリリースが決まった。そして直ぐにKIDさんのサイトNPG Prince Siteにて現時点でわかっている情報をまとめて載せてくれていた。本当にいつもありがとうございます。

https://npg-net.com/2023-08-25-3/#i-2

なんてわかりやすく、そして大充実した情報量。

そしてこれがワーナージャパンのリンク。

https://wmg.jp/prince/news/88925/

僕も23日にDPSDEが出る噂の段階でリークした収録予定曲で簡単なレビューを書いたが、その時にはなかった収録曲や追加情報があるので、自分の備忘録よろしく、ここにまとめておきたい。

https://bio.to/DiamondsAndPearls

執筆現在、ここでDPSDE関連商品のプレオーダ(しかし日本盤はないのでご注意を)、1分14秒のCM映像、「Alice Through The Looking Glass」、「Insatiable (Early Mix-Full Version」の収録曲2曲を聴くことが出来る。

CM映像では、既に7インチ・シングルがリリースされていたり、22年のセレブでも映像公開されていることで収録の噂があった92年1月11日ミネアポリスのグラム・スラムでのライブ映像、そして91年7月20日のミネアポリスでのスペシャル・オリンピックスでのオープニング・セレモニー、そして前日のリハーサルの模様が流されている。やはりこのブルーレイは興味津々となろう。

グラム・スラムは、4月3日東京ドームより始まるDPツアーのセトリとは異なっている。スティールズをバックコーラスに従えての「The Sacrifice Of Victor」の初演、「Cream」ではスティールズの「Well Done」、ロージー・ゲインズの「I Want U」と「Hit U In The Socket」が組み込まれたここだけのスペシャルな演奏がある。DPツアーと同じ曲名でもロング・ヴァージョンだったりアレンジが異なる可能性があるし、ラストにプレイされるファンク・ジャムも初期の段階でどのようなものを用意し試していたのか。またスペシャル・オリンピックスは既存のものと異なるかもしれないし、前日のリハーサル映像は「Diamonds & Pearls」はあるもののそれ以外ならば初登場である。「Let's Go Crazy/Baby I’mA Star/Push」、そして「Diamonds And Pearls」とセトリではこの順番。実際当日の披露ではこの順番が逆である。リハは「Diamonds And Pearls」があるのだが、もしかすると「Let's Go Crazy」からのが本編で、「Diamonds And Pearls」が前日のリハ、そうなると本編は中途半端、リハは既存となって、少々残念な収録となるかもしれない。

「Alice Through The Looking Glass」(4:18)、ゼノフォビアでシーラが演奏していたとは前回のレビューに書いたが、91年のシーラのアルバム『セックス・シンバル』のサポート・ミニ・ツアーでもプレイされていた、という情報があった。執筆現在シーラがこの曲をレコーディングしている可能性がある、という記述にprincevaultは変更している。またKIDさんのサイトでパティ・ラベルにも提供を考慮していた可能性、シーラ(もしくはそのメンバー?)が元はパティの曲との言及があったようで(おそらくセックス・シンバルのツアーでプレイしていたと言及した人間と同じ)、プリンスがDPの時期に既に制作完了していただろうシーラの4枚目のアルバム(90年から91年のレコーディング、91年6月15日リリース)に自身の曲をねじ込んで収録させようとしていたのかもしれない、と思ったが、録音は91年5月28日のレコーディングとしっかり確定されたため(8/27エステートのツィート)、やはり無理となる。因みにブートにある1:27のスニペット・ヴァージョンは今回のDPSDEのそれとは異なるヴァージョンであった。スニペットではあまりニュージャック・スイングさが感じられなかったが、DPSDEのはそれが前に出ている。テディ・ライリーがマイケル・ジャクソンをプロデュースしていた時代、プリンスが自身のアルバムに入れてしまうとマイケルの2番煎じと思われるから避け、その手のサウンドは他人提供曲の中で試す、ということなのかもしれない。

「Insatiable (Early Mix-Full Version」(8:01)はオリジナル・ヴァージョンということになり、イントロも長く、ややスローリーで異なった展開、聴いたことのないフレーズ、歌詞が含まれている。アルバムのヴァージョン、ブートのヴァージョン7:52、ライブ・ヴァージョンと比較し研究したい所。

そしてどうやらDPシングルの7インチボックスが発送されもう手に入れている人が出てきている様子。そこには「Horny Pony (Version 2)」が収録されているので、そこからの音源がYouTube等でアップされるかもしれない。

princevaultにも載っていない「Darkside」、「Cream (Take 2)」、「Diamonds And Pearls (Long Version)」、「Skip To My You My Darling」、「Standing At The Altar」が筆者がレビューして以降判明した新しい収録曲だ。曲のレングスが分からないのでブート音源との比較は今の段階ではしない。また「Standing At The Altar」と「Skip~」はブートでもプリンス・ヴァージョンは存在していない。この2曲は拙著『ゴールドエクスペリエンスの時代』でも触れているので是非ご参考の程を。

5曲の追加、もう少し欲しかったというのが正直な所。やはりプリンスのガイド・ヴォーカルは『オリジナルズ』に回し、その分少なくとも完成まで4つのコンフィグレーションがあるとされるアルバムDPのオルタネイト・ヴァージョンをもう少し入れて、どのようにDPが作られたかの研究を更に進めたかった。まあ確かにこれだけの収録曲でも十分ブート音源と比較して楽しめそうではある。もっともっとと強請る筆者の飽くなき欲望が露呈してしまったかもしれない。でもリミックス系はリリースされている全てを網羅出来るわけではないし、「Gett Off (Damn Near 10 Min.)」も大変音の良い音源があって新鮮さはないし、先のグラム・スラムのライブをCDに収録して水増ししているし。サイン・オブ・ザ・タイムスのスーデラの時にはライブ音源とライブ映像は異なったものを収録していた。ブートでもある音源かと思ったら異なったもの、というサプライズが大いにあると期待したい。

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