2024.6②

レンズ越しの世界には様々な思惑が交差している。
何気なく過ごしていると見落としてしまいそうな人の機微を残そうとするセンサーが働きやすいからだと思う。

先日、ボクシングジムにてプロボクサーの方のプロモーションビデオを撮影へと伺った。
音楽の楽しいやオールライトやみたいな空間を撮ることが多かったが、
実際体感するその緊張感たるやは息をするのも憚れるほどに張り詰めていた。
一歩間違えれば生死に関わるので当たり前なんだろうけども
そこには今まで知り得なかった真剣が辺りを占めていた。
無謀にもスパーリングの最中に、私もリングに立ち入り臨場感を収めたいと思っていたが
僅か1分でリングの外に出てしまった。
それは明らかに命を賭けている彼らにとって、自分はノイズだと感じたからだ。

リングの外では、とても柔らかく人当たりの良い、でも武骨な青年で
撮れた動画を見て喜んでくれていたので、そのギャップがとても印象的だった。

こんな子が、あのリングの中では。

トレーナーの方が逐一練習の解説やジムやボクサーの思いを伝えてくれた事も自分にとっても貴重な経験となった。

ふとした時に気付けることも沢山あるだろう。
それでもレンズ越しに見える世界は、それをより凝縮させる。
それを如何に皆さんにアウトプット出来るかが、今の私の最たる課題ではある。

6月19日。

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