TomoLove

だいたい猫だと思っていただければ、間違ってません。 ずっと思い描いていた小説が書けそう…

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だいたい猫だと思っていただければ、間違ってません。 ずっと思い描いていた小説が書けそうな気がしてきたので 少しずつ書いていきます。

マガジン

  • 大きな男と小さな私

    チョ・ソンホ(HALOディノ)系妄想小説。ほぼ18禁なし、大人が読むに耐える2次小説系のつもり。チョ・ソンホを知らなくても、楽しめるようにするつもり。

  • アイドル♥ラブ

    アイドルに恋した年上の女性のストーリー

  • どこに逝くのか分からない途(仮題)

    静かで穏やかな絵画のようなものがイメージにあります。 文字通りどこにいくのか分からない物語。 よろしければおつきあいください。

最近の記事

=31=

♪新しい朝が来た 希望の朝だ♪ なんて歌とは裏腹に これから重くて辛い2年近くの日々が始まる 下腹部にどんよりとした重みを感じ 夕べのことを思い出す 待ってなくていいから あなたは何度も繰り返した 笑ってしまう 待ってる人がいなければ 壊れてしまうかも、と言った癖に そのちぐはぐさこそが今のあなたの 不安定さを表していて 大丈夫なんて言葉だけでは 支えてあげられないことを知る それでも抱えた気持ちの大きさと 互いに溜め込んだ熱の熱さで 最後に身体を離した時には も

    • =30=

      ※全編ソフトエロ(人によってはハードかも)です。苦手な方は避けて通ってください。 — くすぐったいって〜 あなたの指がそっと うなじに触れる 最初は けらけら 2度目は ちょっと逃げて 3度目は 少し甘い吐息が 唇の隙間をすり抜ける あなたの方をちらと見つめる 瞳に熱がこもってしまう あなたはそれをただ受け止めて 優しく口を合わせてくる 舌先を 遊ばせながら あなたは 長い指先を ゆっくりと背筋に這わせてくる 時々ふいに訪れる刹那の衝動に 思わずぴくっと動いてし

      • =29=

        凄い勢いで話しまくった私を しばらく呆然と見つめていたあなたは 私が話終わって一息ついて 恥ずかしさでうろたえ始めた頃にやっと 一言ぽつんとこう告げた 出さなくていいよ、センセ でも隠しておく訳にはいかないじゃない 契約条件の一つだもの 俺も事務所と距離を置く事になったんだ、だからもういいんだ え?それって辞めるってこと? いやそうじゃなくて、、、えっと、、、兵、隊?Army 、、、 決まったんだ あ、、、、、、 すべての辻褄があった気がした だからあの時急に黙

        • =28=

          そう確かにあれは嘘 怪しい雰囲気になる前に 水を差すためのお決まりの文句 、、、だったのにね まさかあなたにこんな気持ちを 抱くなんて思ってなかったから バレてよかった 多分あの時だって 信じてはいなかったんだろうけど あなたの記憶の中でさえ 不埒な女だと思われていたくはなかったから さっきまで張り詰めた ピアノ線のようだったあなたは 少しずつその張り加減を緩めて そのまま深く椅子に沈みこみ ハアと一つ大きくため息をついた 重く沈み込む声が続く そっか、、、、、やっぱ

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        • 大きな男と小さな私
          33本
        • アイドル♥ラブ
          6本
        • どこに逝くのか分からない途(仮題)
          1本

        記事

          =27=

          え?.... いきなり目の前で閃光が破裂したみたいになって 頭の中が真っ白になった 目の前に見えているはずのものが すべて強すぎる光でふっ飛んだ 何も言葉を発せずに ただ呆然としていると あなたの視線が突き刺さってくる ゆっくりだけど一言ずつ 確かめながら口にした あなたが答えを待っている な、何よいきなり 声が震えてしまったのは あなたにもきっとバレたはず 冗談みたいに笑い飛ばせば まだ逃げ道はあったんだけど これじゃダメだわ 自分でも落第点をつけてしまう な

          =26=

          白地の壁に味わい深いブルーのアクセント こ洒落た郊外のフレンチレストラン 何度か通って馴染みになった あなたが店を予約してと 言ったから、すぐにここがいいと電話した 都心近くならもっと高くて 正統派のフレンチは山ほどある でもそんなところで食べても 正直 味などしないだろう だから私はここが好きだった 30代になるかならないかの若輩者でも フランスで修業したシェフご自慢の スペシャルコースが食べられるからだ ふーん ここかあ センセの好きなレストラン 正統派のフレンチ

          =25=

          ねぇ、これからどうしようか? 少し腹ごなしに散歩でもする? うん とうなづくとほぼ同時に あっち?こっち?と指を差して 方向を確かめるのは ひょっとしてもう置いてきぼりに されたくないから? さっき私がいきなり方向転換して 一瞬あなたが1人取り残されたみたいになって 慌てて駆け寄ってきたけど それって本当はこうやって ずっと触れていたいから? 淡い期待をしてしまうのを どうしても辞められないのは やっぱり、そういう感情を 持ってるからだと自覚する だからといってどうす

          =24=

          ケーキ、んマかったねぇ〜 ありがと、センセ 店を出てからも あなたは何度も呟いた よほどおいしかったのか あるいは久しぶりだったのか アイドルというのはなるのも大変そうだけど 続けるのは多分もっと大変なんだろうな 嬉しそうに繰り返すあなたを見て 連れてきて良かった、と心から思った 私の分まで払ってくれた 財布をポケットにしまい込むと あなたは私の横にすっと立ち戻り ごく自然に また肩を引き寄せた ちょっと肩をぴくっとさせたのは 驚いたからじゃなくて 心が揺れたから

          =23=

          ※こちらは=22=の続きとなります 思わず叫んだ声が大きくて 自分の頭の中でも反響して 頭が一瞬ぐらぐらになったところに あなたの言葉がさらに揺さぶりをかける 明日会いましょお ちょっと待ってよ、明日は日曜日 まがりなりにもKPOPのアイドルが 町に放たれればいくらなんでも ヤバイでしょう、と咄嗟に考えて返事した 日曜日は絶対ダメ!囲まれるよ でもまぁ 、、、月曜、、、なら、、、いい、、か、な やた!やた!やた! 何だか妙に嬉しそうな男は何度も同じ言葉を繰り返した

          =22=

          あの、すみまセ〜 後ろから急に声をかけられた ティッシュ配りの兄ちゃんとかなら 受け取ってもいいけれど ナンパっぽければ間に合ってますの きっぱりした一言でお断りしよう そんなつもりで振り返ったのに 得体のしれない全身黒づくめの怪しげな男 ティッシュでも、ナンパでもなければ 誰? 顔まで黒マスクで覆い隠すような 怪しい知り合いなどいない、はず、 いや待て まさか? 目を細めて笑いながら マスクを右耳からゆっくりはずして よく知った顔がひょっこりと現れた な、んだ…

          =21=

          そうして可愛い男は自国に帰っていった LINEの交換をしたから 連絡が取れない訳ではなかったけれど 今までのように顔をあわせて 二人だけの時間を過ごす事はなくなった 2週間に1度ぐらいは オンラインレッスンと称して 1時間ぐらいは授業するけど 彼のお得意のフリートークも 偶然を装った微妙な触れ合いも そこにはなくて 揺れる思いの行き先は 冷たく平たい画面に映る 感情があるんだかないんだか よく分からない文字だけとなり あなたが急に遠くに行った気がした それでもLIN

          =20=

          センセ、できた! まだ開始3分前だというのに 15分ぐらい遅刻した勢いで まっすぐ私の方に駆けてきた ただでかい以外は割とどこにでもいそうな 普通の男 日本人と顔立ちだってそう違わないから 韓国人と日本人のルーツは同じだって 頷ける気がするといつも思ってた そんな彼が何を慌てて 凄い勢いで突進してきてるのだろう? できた!できた! あげる!これ! おい、せっかく教えた「てにをは」はどこいった? と突っ込みたくなる文法無視の日本語で それでも満面の笑顔で言われれば 許

          =19=

          クッションを抱えて床に座り込む あなたは少し戸惑いがちに私を見つつ 分かりやす過ぎる見ない振りで 放っておいてくれる 仕事がうまくいかないの 誰も助けてくれないの 息が苦しくなる 料理をすれば火を入れ過ぎで 誰かと話せば余計にいらだち そんな自分にまた落ち込む 底の深いボトルの中に 落ちてしまったような明け方の 空だけが遠く感じる時間 寝てくれていいのに あなたは密と疎の間ぐらいの距離感で 私をそっと放っておく やがて一人でじっとしているのが 途方もなく惨めにな

          =18=

          あーどうぞ お気になさらず いつもの感じでなさってください と言われてもできる訳がない 引っ詰め髪にブランドのスーツ 仕事のばりばり出来そうな女性が 目の前でしっかりタブレット抱えていればね その上 画面が見えないように わざと角度をつけてたりするから 授業参観日に親御さんのチェックを受ける 新米教師みたいな気分にしか なれないのは当然のこと とはいえ これも仕事のうちだから 彼の事務所の教育担当者とやらが 授業風景を見たいと言えば 拒否権などこちらにあるはずもなく

          =17=

          ねぇ空が晴れてるよ 暇でしょ?散歩行こうよ 近くの公園 誰も知らない名もない公園 日陰に入ってベンチに座って ただ外の空気を吸う そんな気分を味わいに行こう? うん でも ううんでもなく あなたは洋服を着替え出す それは多分というか絶対に 外に行くための準備だし 見られる可能性を意識して ちゃんと着替えていくのだし それでも涼しげな白を基調とした色合いの 洗いざらしのTシャツと 麻が混じったようなパンツは 飾らないあなたの素の顔によく映えて 近所に散歩に行くだけなのに

          =16=

          ※15 と16は続いています。できれば続けてお読みください。 — 一方彼は 大口を開けて笑わなくなった理由が 自分のネタの不出来だと思ったのか 毎回さらに凝ったネタで笑わせにかかる いや、そうじゃないのだけど それは口に出しては言えない 公式な立場を失いたくない あなたの形のよい爪を眺めていて 作文し終えた文章を 読み上げる声に 心の鈴がちりんとなって ね?どう?間違い、ない。でしょ? てにをは 教えなきゃな、と 毎回思う、妙にカタカタした日本語で はっと我に返って