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映画感想5 何がジェーンに起ったか

原題は「What Ever Happened to Baby Jane?」。
1962年のアメリカ映画。
90点。
ジェーン役のベティ・デイビスの演技が素晴らしい。

ジェーンは心のバランスを崩している。

ジェーンは父母、そして姉(ブランチさん)という家族のもとに生まれた。
子役時代にスターとなり、家族を養った。しかし姉妹共に大人の女優になった時、演技力は圧倒的に姉がまさっていた。
姉はその後事故により、歩けない体となり、ジェーンが介護をする。 
次第に心のバランスを崩していくジェーンの姿が悲しい。
ジェーン役のベティデイビスは、型にはまった狂人演技をしていない。場面場面で伝わってくる微妙な心の動きは「本物」という感じがする。

ラストシーンでジェーンは警察官2名に発見されるが、浜辺でアイスクリームを手に持ちながらくるくると踊る。ビーチの野次馬がそれを遠巻きに見ている。カメラがぐーっと引いて、海岸線と太陽が見えて、映画は終わる。
観終わった後、ジェーンを悪いとも、不気味とも思わなかった。ぼんやりと悲しさだけが漂っていた。

ラストシーンのジェーン。




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