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ラオスに親しむ

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ラオスを身近に感じてもらうため、ラオスの言語・文化・観光に関連する記事を集めたマガジンです。
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記事一覧

ラオスの珍食材

※グロ注意:日本では普通は食べない動物の食材があるので苦手な方はお気を付けて。ラオスでは、いわゆるゲテモノと呼ばれるような色々な動物を食べる文化がある。今回は食べたことないものも含めていくつか紹介。動物愛護などの観点から、苦手な人もいるかもしれないが、あくまでラオスの食文化としてとらえてほしいと思う。 まずは初級編。見た目も味も食すハードルが高くない食材。ラオスに住んだら食べる機会が一度くらいはあるかも。 1.カエル 普通にそこら辺で食用で飼ってる。これは日本でも食べたこ

最高のワイルドトレッキング体験 in ラオス

ラオスでは南から北まで色々なところを旅行をしたが、ルアンナムターというラオス北部の中国との国境近くの地域で体験したワイルドトレッキングは、ラオスの自然やラオス人のサバイバル技術を楽しむことができた格別な体験となった。 ルアンナムターは、少数民族が暮らす村がたくさんあることで有名だが、自然保護区がありラオスの自然を満喫できることでも有名な地域である。 わたしがルアンナムターを訪れたときは、山の中でキャンプをする1泊2日のトレッキングに参加したのだが、最高ワイルドトレッキング

ラオス人の旭日大綬章

毎年春と秋に、外務省の国家儀礼として、多年にわたり各分野の業務に精励し功労が認められた人に対して、叙勲の受章者が決定される。 その中で、外国人に対しても勲章が送られるが、2022年度秋には、日本・ラオス間の関係強化及び友好親善に寄与した功績が認められ、外国人叙勲として、パーニー・ヤートートゥ国家副主席が、旭日大綬章受章していた。 外国人受章者一覧 https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/100415155.pdf 日本語はもちろん、英語でもラ

ラオスとスポーツ ~スポーツという世界共通言語~

オリンピックや国際大会では、あまり目立たないラオスだが、ラオス人は、都心•地方関係なく様々なスポーツを楽しんでいる。 しかし、ラオスで人気のスポーツと言われるとイメージはあまり無いかもしれない。 ↓こちらは、Laotian Timesの記事。ラオスの地方で人気のスポーツとして、セパタクロー、ムエラオ(ムエタイ)、ペタンクが挙げられている。 しかしながら、私が住んでいた地域の住民の中で体感した人気のスポーツというと、少し違ってくる。 ペタンクはもちろん人気だが、どちらかと

ラオ語の世界①:タイ語との類似性を日本人感覚で考えてみる

先日、ラオ語の歴史を研究した方の書籍を読んだ。ラオ語のみならず、国や民族のにとっての言語の存在意義を考えさせられる、とても勉強になる書籍だった。 せっかくなので、ラオ語とタイ語の関係性について、学んだことや考えたことを自身の体験談を踏まえて、何回かにわけて整理したいと思う。 第1回はラオ語とタイ語の類似性について。 ラオ語を知らない方でもイメージしやすいようにタイ語との距離感を説明してみる、 ラオ語の基本情報 ーーーーーーーーー ・言語系統: タイ・カダイ語族 ・公用

ラオ語の世界③:究極の合理的言語?

以前、ラオ語のナショナリズムとしての重要性について書いたが、ラオスの歴史上、ラオ語の正書法(公式な表記)を決める議論の中で、ラオ語がタイ語と比較して進歩した言語か、劣った言語かの議論があったことを簡単に触れた。 そもそも、ラオ語とタイ語のような似ている言語が無い日本語からすると、いまいちピンとこない話題だが、国境が脅かされてきたラオスからするとナショナリズムという意味で非常に重要な争点だったことが想像される。 さて、私自身、ラオ語を学び始めたとき、ラオ語のいくつかの特性か

スタバの影響力~ラオス一号店のスタバ~

ラオスのスターバックス一号店がついに22年11月3日にオープンした。 コロナ禍になる前である3年前くらいから、オープンすると言われていたが、本当にできたんだ、という感じ。 メニューの料金も基本的にスターバックス価格、おそらく外国人、特に中国からの観光客やビジネス客が中心顧客となると想像される。 そして、驚くのは、スターバックスができるということで、盛大なセレモニーが行われるというスターバックスの影響力の強さ、また日本資本でもないのに、ラオスの日本人界隈で話題になる感じ。

日本でラオスを感じる②:ラオス料理編

「ラオス料理」と聞くと、どんなイメージがあるだろう。ラオスを知らないと、おそらくパッと思い浮かばない。 けれども、ラオスを訪れたことがある人は、必ずといって良いほど、「ラオスの料理は美味しい」という。 そんなラオス料理、どんな料理なのか。 基本的には、パクチーなどの香草やナンプラー(魚醤)などのひと癖ある調味料で、味付けをしており、風味はベトナム料理やタイ料理に近い。 ベトナム料理と比較すると、どちらかというとタイ料理に近いが、「辛さ」を比較すると、ラオス料理の方が、か

ラオスの象祭り

ラオスで「象」はとても神聖な動物である。 というのも、象を畏敬の対象とする仏教国であることはもちろん、14世紀に建国された「ラオ族」による初の統一国家が「ランサーン王国」= 百万頭の象 という名の国だったことがその理由である。 そして、当時、象は軍事用に戦象として用いられていた。そんな象が百万頭もいるということは、相当な栄華を誇っていたのだろう。 そんな、ラオスで神聖とされる象のお祭りが「象祭り」である。 象祭りは、私の住んでいたサイニャブーリー県の県都で行われており、

”ちょうどいい”ラオス

「ラオスの魅力」を考えたときに、言語化するのが難しく、 「人が良い」とか「何もない感じ」とか「ゆったり時間が流れる」とか 魅力としては、少しわかりにくいことを答えていた。 しかし最近、もう一歩、言語化に近づいてきた気がする。 ラオスの魅力とは「ちょうどいい」ことかも知れない。 まず、気温。北部か南部かによって結構違うが、 おおむね3月~10月が暑く、30度以上の気温で 11月~2月には涼しくなり、20度くらい。 北部の夜は寒くなり、10度以下になることもあるが、 雪が降

魅惑のトッケイさん

今回はいつもと趣向が違う感じで。 東南アジアには、色々な珍しい野生動物がいる。 中でも、鳴き声はよく聞くのに、なかなか出会えないレアなトカゲがいる。 それが、トッケイヤモリ さんである。 鳴き声は、Wikipediaで聴けるので、ぜひ聞いてみてほしいのだが、 本当に、「トッケイ、トッケイ」と鳴く。 ただ、見た目は薄緑に赤い斑点となかなか毒々しい。 その、鳴き声の可愛さに魅了され、特に爬虫類好きというわけではないが、 ラオスに居る間に絶対に遭遇してやる!と意気込んでいた

日本でラオスを感じる①:ラオスのお寺編

ラオスは、有名な「ザ・観光地」みたいなところはなく、「何もない場所」と評されながらも、一度訪れると何か惹かれるものがある。 ぜひ、その感覚を味わってほしいのだが、現時点で直行便もなく、なかなか旅先としての選択肢として挙がりにくいのかもしれない。 それならば、まずは、日本で「ラオス」を感じてもらいたい。 そこで、日本に居ながらラオスを感じる場所を紹介する。 まずは、これらの写真を見てほしい。 いかにも異国情緒のあふれるアジアの寺院という感じがすると思う。 実は、こち

ラオスの年越し

今年の年末年始に2年9か月ぶりにラオスに行くので、ラオスでの大晦日の年越しを思い返してみる。ラオスでは「かおだお(カウントダウンの音から来ている)」といって、年越しは一つのイベントである。 ただ、ラオス全土同じような年末年始の過ごし方とは限らないので、ひとつの体験談として読んで頂ければと思う。 前提として、ラオスには「ラオスの正月」という行事があり、毎年若干の日程は違うが、4月15日周辺がラオスの正月となっている。本来、ラオス正月が、ラオスで最も大きな行事であり、「水かけ

カオスな祭り、精霊祭り

青年海外協力隊として住んでいたラオスでは、ラオス北西部のサイニャブーリ―県の県都サイニャブーリー郡に住んでいた。 この県は、特に観光地も無いので、観光客はもちろんのこと、住んでいる外国人もビジネスで来ている中国人・タイ人・ベトナム人くらいだった。 しかし、このサイニャブリー県の県都では、ラオスでもここにしかない、不思議なお祭りが存在している。観光ガイドにも、ネットにも、記載されているのを見たことがない、まさに「知られざる」祭りである。 「ピーコーン祭り」 日本語に訳す