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闘病中に受けたカウンセリングについて

現在のようにネットが普及している訳でもなく、またパニック障害などという病気もあまり知られていない頃だったので、情報が乏しかったと思います。
その中で、「内観」というものがある事を知りました。

どこでそれを知ったのか、思い出そうとしても思い出せませんが、「親子内観研修所」という所に行きました。

そこでは女性の所長さんが、ご自分の家を使い、1週間だったと思いますが合宿のような形で泊まり込んで、ひたすら自分の内側と向き合うという事をします。

ただ、その時の私は、とにかく家が一番安心できる世界でしたので、よそに泊まるなんで出来ませんでした。

そのような人に向けて、日帰りで受けるコースもあったので、そちらに申し込んでみました。

2階の一室で、ついたてで仕切った狭い場所に座り、親に対してしてもらったことをひたすら思い出す事をしたような気がします。

所長さんは穏やかな方で、時間が経つと、どのような事に感謝したのか聞きにきます。黙って私の言う事を聞いてくれました。

その事に対し、アドバイスなどはせず、私の話をただ黙って聞いてくれるのです。

美味しいバランスの取れた昼食を頂き、またひたすら自分と向き合います。

3日間ほど通った気がします。

酒癖が悪く、父親の事は大嫌いだったのですが、幼い頃にしてもらった事を色々思い出すと、可愛がってもらってたんだな…という感情が湧いてきました。
母親の事は大好きだったので簡単に思い出す事ができるって思いましたが、意外にあまり思い浮かんでこないのです。

それより、父親にしてもらった事の方が強烈な印象として残っていたのには驚きました。

でも残念な事に、劇的に治る事を期待していた私にとって、お金をかけた割には大した事なかったな…という思いだけ残りました。

次にトライしたのは、「ユング心理学」に基づいて、1時間ほどカウンセリングを受けるというものです。

ユング心理学は夢を記録し、その内容を先生に見てもらいます。

そこで言われたのが、父親と早く離れた方がいい・という事でした。

一緒にいると、命を取られるかもしれないと。

それは父に直接殺される・という事ではなく、私が精神的に参ってしまうから・という事でした。

「それが出来るなら苦労してないわ!」と、内心ムッとした記憶があります。
離れた方がいいのは分かっていますが、経済的に無理なのです。
それを言うと、仕事に就いてアパートを借りたらいい・と言うのです。
簡単に。

その時は仕事が出来ずにいた時でしたので、本当に涙が出るほど悔しかった。何も分かってくれていない・この先生は。そう思いました。

1時間の診療時間で、お代金は1万円。お薬も出してくれるので、それは別料金で。

貴重な1万円で、貴重な1時間なのに、15分ぐらいお薬の事や領収証を書く時間に充てられて、実際のカウンセリングの時間は正味40分ほど。

「ぼったくりじゃないの?」と思い、4~5回行って、止めました。


今思えば、誰かに「治してもらおう」という気持ちばかりで、自分で治さなくては!という思いが全く無かったな・と思います。

お金をかけるのだから、さあ治してちょうだい・みたいな。

人任せだったのです。


どちらのカウンセリングも、分からないところで効果はあったのだと思うのです。


本当に苦しい時は、誰かにすがりたいのは当たり前です。
必死なんです。元気だった頃に戻りたいのです。


この頃から、このような病気になったのは、何か理由があるのだろうか?と考えるようになりました。
自分は何かを忘れているような、何かとても大事な事があるんじゃないか?


そんなことを毎日考えて、過ごしていたような気がします。




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