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花火と共に燃え尽きた私の心

今日は4年ぶりに開催された多摩川花火大会でした。

午前中は仕事で、インフルエンザの流行でここのところ忙しく、やっと、ようやく一息つけると一週間を終えた安堵で抜け殻のようになって家に帰りました。
帰る途中で今日の花火大会の開催を告げる空砲がドーンという大きな音と共に響き渡り、あぁ今日は本当に花火が上がるんだなとワクワクというよりはじんわりと、4年ぶりに見られる喜びを噛み締めました。

花火大会の始まる少し前に外へ出たら雨がサーっと降り始めました。
今日は見なくてもいいかな、疲れているしゆっくりしようと思い一度家に戻りました。
花火が始まり、ドーンドーンと繰り返される大きな音と、地響きのような地面から身体に伝わってくる音の振動を感じて身震いし居ても立っても居られなくなりました。
これはやっぱり見たい!と思ってレインコートを羽織り急いで外へ出ました。
雨は小降りになっていて、花火の上がっている場所は雲が切れよく見えました。

久しぶりの花火が次々と大きな音と共に夜空を明るく彩り、その一瞬にしかない美しさを放っています。
上がっては消えていく無数の花火たち。
スーッと一つの光の道を作って天へと昇り、ドーンと力強く大きく光の花を開いて夜空を美しく照らし、その光が地面へと今度は無数の光の道を作ってキラキラと落ちていきます。
その全ての瞬間が美しく儚くて。

気付いたら涙が出ていました。

ここのところの忙しさでザワザワしていた心がスーッと、散っていく花火とともにどこかへ消えていき「心が空っぽになった」と感じました。
花火と共に心も燃え尽きたのでしょうか?

今の私は空っぽだ。
でもそのことに寂しいとか、悲しいとかそういう感情はまったくなくて、ただただ空っぽ。
良いとか悪いとかもなくて、ただただ空っぽ。

空っぽな自分の心を見つめているうちに、一際大きく明るく金色に輝く花火が何発も連続して次々に上がり、余韻を残しながら花火大会が終わりました。

その大きな美しい花火を見ていたら空っぽになった心に、残り火の小さな光がスーッと流れ星のように通っていったような感じがして。
空っぽになった心の奥に、新しい希望の光が育っていってくれたらいいなと思いました。





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