フィードバックから知る、自分の傲慢さ。
「あなたの文章はいろんなものが出ちゃってる。」
以前ある方に、そんなニュアンスのことばを貰ったことがあります。
実は、当時、
このフィードバックが、どんな指摘よりも、なんだかわからないけど異常にショックだったんですよね。
なぜ、こんなにも心がザワザワしたんだろう。
その問いを無意識にも、ずっと持ち続けて過ごしてきました。
そして、致命的だったと今思うのは、〈一体、何が出ちゃってるのか〉を、直接聞けなかったこと。
聞けなかったのは、動揺してしまった弱い心もあったし、
でも何より、
自分自身でその「何か」を解明したいと思っていたし、それができると思っていたからです。
実は、これまでもわたしは、
自分の様子を見て、だれかが心配してくれたり、
「ストレス溜まってませんか?」などと声をかけてくれる人がいた時に、
そんな場面では決まって、
ありがたいことだと頭ではわかっていながらも、実はどこか、モヤモヤしていました。
自分でもよくわからないけど、なぜか過剰に反応してしまう、地雷ポイントらしいこの状況。
その後、ある程度の時間を要して、ようやくわかったのです。
冒頭の例といい今の例といい、わたしは、
「 自分のことを自分でよくわかっている人間だ 」
「 自分のことは全部自分で握っていたい 」
そんなアイデンティティを、強く持っていたことに。
だから、「他人からみた自分」を実際に聞くことを、どこか「怖い」って思ってたんですよね。
〈自分に見えていない自分〉が他人に見えているということが、
たぶん無意識レベルで拒絶している。
そして、特に家族なんて、そんな〈自分に見えていない自分〉がめちゃくちゃ見えている。
それが頭ではわかってるからこそ、逃げたくて、逃げ去りたくて(笑)
真正面から腹を割って、家族と話すということはありませんでした。
‥そんな自分だったので。
意識上で「自分を変えたい」と思っても、なかなか変わることはできませんでした。
それはもしかしたら、その過信や傲慢さを持っていることが、最も変われない人がもつ条件の一つだったからかもしれません。
いつも、自分で何とかしようとする。
いつも、全部自分で考えたい。
そんな自力に偏る癖は一見、「しっかりしてるね」など、別の角度から捉えられてもきました。
でも、それによってものすごく多くの可能性を、これまで逃してきたかもしれない。
いま、最大の弱みの一つだったと、自分で思います。
いっぽうで、希望を持てるとしたら、
その堅かった自我が溶け出したとき、
握りしめていたものを広げてひとに見せられたとき、
もとが堅ければ堅かったほど、握っていた強さが強かったほど、
きっと変わることができる。
言い換えると、ひと一倍、伸びしろの大きい人間とも言えるかもしれない。
言ってみれば
最もコーチングの必要なタイプの人間だったんだと思います。
だから、
こんなふうに素直になって、自分のアイデンティティに気づけたことは、私にとってはとても価値があったことでした。
話は戻り・・・
冒頭の言葉を指摘してくれた人は、
わたしが「勝手に」、この人からは絶対に逃げないと、決めていた人。
そんな人が直接言葉をかけてくれる機会って、たぶんそんなに多くない。
すごいことだと思う。
そのありがたみを、絶対に忘れないよ・・・
この経験からも、きっと、「フィードバック」がいちばん自分を成長させるんだって、改めて思いました。
そして、そんな経験を得るためには大前提に、ひとの中にいること。
ひとの中でしか成長はないし、もっと言えば、人の中にしか「自分」なんていないのかもしれない。
そして、
人の中にいると無傷でいることはできないけれど、
でも、傷ついた分以上に、
支えてくれる人たちがきっといるから。
僕を閉じ込めていたのは 他でもない僕自身だ
その悔しさと その希望に 気づかせてくれたのは君
Mr.children 「君と重ねたモノローグ」より
最後まで読んでいただいてありがとうございました(*^^*)
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