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AIガバナンス

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AIガバナンス関連の記事まとめ。
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記事一覧

カリフォルニア州のAI規制(2024年9月)

カリフォルニア州でAI関連規制が成立したというニュースがいくつか流れてきて確認していたのですが、カリフォルニア州のAI規制は複数の法案で審議・成立しているため、結局「どれが成立したの?」「このニュース記事ってどれの話?」となってしまいました。そこで2024年9月23日現在の情報を整理したいと思います。 カリフォルニア州では法案が議会(上院・下院)で可決された後に、拒否権を持つ州知事によって30日以内に署名されると法案成立となります。州議会は2024年8月末で期末を迎え、それ

カリフォルニア州のAI規制(2024年8月)

世界中で議論されているAI規制に関して、アメリカの連邦法は未だ成立への見通しが立っていませんが、カリフォルニア州では州法成立に向けた具体的な動きがあります。 個人的には、プライバシー法制と同様に米国州法が乱立することは避けてもらいたいと思いますが、成立してしまうのであれば仕方ありません。2024年8月31日時点のカリフォルニア州のAI規制について、報道されている情報を中心に簡単にまとめてみました。 カリフォルニア州で審議中のAI規制 カリフォルニア州におけるAI規制法案

AI Governance Professional Exam

IAPP (International Association of Privacy Professionals:国際プライバシー専門家協会) が用意しているCertification Programとして、Artificial Intelligence Governance Professional (AIGP) というものがあります。2024年7月時点では、あまり他にない「AIガバナンス」に関するCertificationです。 先日Examに無事に合格することができま

AI Governance Professionalのオンライントレーニング

IAPP(International Association of Privacy Professionals:国際プライバシー専門家協会)が用意しているCertification Programとして、Artificial Intelligence Governance Professional(AIGP)というものがあります。 私は、(1) AIガバナンスに関する知識の体系化、(2) 国際的な共通言語の獲得(これまで断片的に日本語でインプットしたものを英語で理解しなおす

OECDのAI原則 - 改訂内容のまとめ

2024年5月3日、OECDがAI原則を改訂しました。改訂内容について、日本の報道では「偽情報の拡散への対応」「知的財産権の侵害への対応強化」などと書かれているものが散見されましたが、少し探しても改訂箇所を見え消しで記載されている資料を見つけられなかったため、自分で整理したものをこの記事の内容としています。 *最新版を2019年版と比較しています。文言定義に関しては2013年11月に一度改訂されていましたが、その2023年11月版をOECDのサイト上で見つけることができなか

NIST - AI Risk Management Frameworkのまとめ

今月はAIガバナンス関連で学んだ内容をアウトプットしたいと思います。対象はタイトルの通り、NIST(National Institute of Standards and Technology (アメリカ国立標準技術研究所))が2023年1月に発表した「AI Risk Management Framework(”AI RMF”)」です。 AI RMFは、2023年10月末に出された大統領令に従い、2024年7月末までを目途に、生成AIを考慮した追加リソースが作成・公表される

AI×法務のおすすめ書籍

ChatGPTを含む生成系AI(Generative-AI)が盛り上がりを見せておりますが、自社への導入などにあたっては、法務の目線から見ると個人情報・著作権あたりが気になる観点になるかと思います。 一方で、生成系AIに限らず、AI・データ活用については既に議論されている論点が多くありますので、そういったものをカバーしておくものも重要かと思います。 そこで本記事では法務担当者目線で見るAI関連のおすすめ書籍を紹介します。 ※変化・進展の激しい分野でもありますので、今後も