見出し画像

私は、息子のおかげで「書くこと」ができるようになった 『ママはキミと一緒にオトナになる 』

子どもが生まれて2年半。
たった2年半なのに、いなかった頃の生活がもう、思い出せない。そのくらい、私の中で息子の存在は大きい。でも、たまに「あぁ、ひとりならなぁ」と思うような場面に出くわすこともある。
そんなとき、私が、御守りみたいに、大事にしている言葉がある。

「私は子どもが生まれてから できることが増えた」

この言葉に出会ったのは、ライター佐藤友美(さとゆみ)さんのkufuraの『ママはキミと一緒にオトナになる 』の連載だ。毎回読むのが楽しみで2週に一度の更新をいつもワクワクして待っていた。

それが一冊の本になった。 webは横書きでスクロールしながら読む。だから、本になり紙をめくって読み進めるのは、趣が違って新しい話を読むみたいだった。一気読みして、やっぱり私にとって、このエッセイが宝物だ! と思った。

子どもが生まれる前は、「出産したら、きっといろんなことができなくなるんだろうな」と思っていた。

仕事をセーブしなきゃいけないだろう。
自由な自分の時間も、きっと減るだろう。
諦めなきゃいけないことも、増えるんだろうなって。

でも、実際に子どもが生まれてわかったのは、「確かにできなくなったこともあるけれど、それ以上に、できるようになったことの方がずいぶんと多い」ということだった。これは、私にとって、驚きの誤算だった。


できるようになったこと『ママはキミと一緒にオトナになる 』

改めてこのエッセイを読みながら、この言葉に出会ったとき、自分のインスタに投稿したような気がするな〜と思い出した。
久しぶりに過去の投稿を遡る。
投稿日時は、2021年2月16日。このとき、息子は2ヶ月だった。

こんなふうに、想いを言語化できたらなぁ、と、いつも思う。
わたしは、どんなオトナになりたかったっけ?と
この子と過ごしながら
忘れていた過去を振り返る。

ずっと、文章が好きだった。
ライターになりたかった。
本を書くのが、夢だった。

自由な時間が減ったからこそ、
好きなこと、大事なことに時間をつかおうって
すごく思うようになった。
これが、いまの私の気持ち。

コレがまた、成長と共に変化するのかな?
それも、また、たのしみ。


2021.2.16 Instagram

こんなふうに思っていたのか・・・!!!
嵐のようにすぎる日々。「忘れない!」って思っても、どんどん忘れる。実際にすっかり忘れていた(笑)

そのとき思っていた気持ちは、文字で残したから思い出せるものだ。

2年3ヶ月経った2023年6月の今。息子は2歳半になった。

この投稿をした1年後の2022年1月から、
私はさとゆみさんのライティングゼミで「書くこと」を学ぶようになった。

そして、昨年10月、初めて自分の文章でお金をいただいた。

あぁそうか。
私は、息子のおかげで「書くこと」ができるようになったのか。

先日、この本の出版記念セミナーに参加した。

そこでさとゆみさんが、「何気ない日常を切り取ったときに新しい発見があったときだけ、エッセイを書いていた。だから、〆切がくる2週間に1度、自分がビックリする出来事を見つけよう!と決めていた」と言っていた。

この本は、タイトルをみると子育ての本に見える。でも、中身は、さとゆみさんが「子どもを通してみた世界で見つけた新しい視点」のエッセイ集だ。

「誰かの視点」で見る世界は、新鮮だ。私が海外旅行が好きな理由の一つは、「外から見た日本」を見ることができるから。

『ママキミ』を読むことで、自分が持ち合わせていなかった新しい目が手に入る。だから、私は男女とも、子供がいてもいなくても、この本を読んでほしいなと感じるんだな、と答え合わせができた気持ちだった。

他に、どんなことができるようになったかな。
時間と経験を買うことにお金を出せるようになったのも、息子のおかげかもしれない。

こんなふうに思いを馳せる時間も宝物だ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?