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Nature Briefing 2023/06/27付

Ancient humans probably ate each other
古代人類はおそらく共食いしていた

発見された足の骨は切り取られており、古代の人類が互いの肉を屠殺し食べた、最古の証拠である可能性があります。145万年前のヒト族の骨には、化石化した動物の骨に見られる石器で作られた屠殺痕に似た切り傷が見られました。痕跡は筋肉を除去するのに最適な場所にあり、食用に枝肉を切り分ける目的で作られたことを示唆しています。この骨は未確認の人類種のものであるため、これが共食いの一例であるかどうかはわかりません。古人類学者のブリアナ・ポビナー氏は「この発見は正直言って衝撃的で、非常に驚​​くべきことでしたが、同時に非常にワクワクしています」と語ります。
元記事:Nature
参考: Scientific Reports

⇒145万年前の人類は旧人に当たる。
レポート内では過去に欧州でネアンデルタール人の共食いの証拠が見つかっていることやホモ・サピエンスでも屠殺・共食いの証拠が見つかっていることも述べられている。さらに更新世(約260万~1万年前)でもネアンデルタール人、ホモ・サピエンス以外の人類種の屠殺例が発見されているとのこと。今回の発見は今までのものより更に古い例のようだ。

New obesity drugs are cheap and effective
新しい肥満治療薬は安価で効果的

新規の肥満治療薬2種は、大ヒット薬であるトリゼパチドとセマグルチドを超える利点がありそうです。1つ目のオルフォルグリプロンは錠剤として、さらに安価で処方できる可能性があります(現行の同等薬剤は週1回の注射での投与が必要)。2つ目の薬剤であるレタルトルチドの治験では、参加者は 11 か月間で体重の平均 24% 減に成功しました(現行の他の薬は約 15 ~ 20% の体重減少)。どちらの新薬も、腸内壁によって生成される食欲低下ホルモンを模倣した機序を有します。
元記事:Nature
参考: New England Journal of Medicine 論文 1論文 2

Summit unlocks loans for poor countries
サミットが貧しい国への融資を開放

先週パリで開かれたサミットにおいて、壊滅的な債務負担に直面している低・中所得国は気候資金への命綱を投げかけられました。グローバルリーダーである国際通貨基金と世界銀行は、金利の低い融資へのアクセスを共有し、一部の債務返済を一時停止することに原則的に合意しました。同団体はまた、資金調達のために海上輸送の排出量に対する税を提案しました。この動きは、気候変動の影響を緩和するために年間1,000億USドルを提供するという公約(まだ達成されていない)や、昨年の国連気候会議から生まれた災害からの復興を支援するための合意である「損失と損害」基金とは切り離されています。「私の願いはただ、今こそペースを上げて、さあ始めましょうということです」とバルバドス首相のミア・モトリー氏述べています。彼女はブリッジタウン・イニシアチブとして知られる一連の提案の形で持続可能な金融を推進する代表的な人物です。
元記事:Guardian


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