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シェフィールド・Uがプレミアリーグで躍進できる理由

プレミアリーグではリヴァプールの独走状態が続いているが、昇格組のシェフィールド ユナイテッドが大躍進しているのをご存知だろうか。12年ぶりにプレミアリーグに帰ってきた通称ブレイズ。僕も今まで聞いたことが無かったチームだったので、正直1年でチャンピオンシップに逆戻りだろうと考えていた。しかし、フタを開けてみると暫定5位でEL圏内だ。アーセナル 、マンチェスター ユナイテッド、トッテナムよりも上にいる。ここまで素晴らしい戦いをするチームだとは思いもしなかった。本当に申し訳ない気持ちでいっぱいである。そんな彼らがなぜ快進撃を続けられるのか、自分なりに考察してみようと思う。

圧倒的な守備力

シェフィールド ユナイテッドの特徴はなんといっても固い守備である。失点数はなんと1位のリヴァプール(15)に次ぐ2位(24)だ。
試合を見てても味方同士の距離感が均等に分かれており、カバーの対応が常にできている。
そんな硬い守備をさらに強固なものにしている選手が、他でもない若き守護神ディーン ヘンダーソンだ。彼はマンチェスター ユナイテッドからのローンプレイヤーであり、今シーズンのセーブ率は75%で全キーパー中3位の成績。イングランド代表守護神ピックフォード(64%)よりも高い数字を記録している。さらに先日のボーンマス戦でも好セーブを連発し、チームの逆転勝利に貢献した。その活躍でA代表招集の噂までも広がっている。

連動された攻撃

彼らのもう一つの特徴は、連動性である。守備だけでなく攻撃でもその特徴を発揮し、接戦で勝ち切るゲームも少なくない。ボールホルダーを追い越す選手が1人、2人、3人と、厚みのある攻撃ができている印象である。
また、チーム内得点ランクはムセ(5ゴール)、フレック(5ゴール)、マクバーニー(4ゴール)、ランドストラム(4ゴール)と、いわゆるエースがいない。だが、ここまで勝ち点を重ねて5位という結果を出せていることを考えれば、非常に高い結束力があると思われる。

冬の移籍でビッグネーム獲得

▲新加入のノルウェー代表サンデ ベルゲ

さらに今冬の移籍市場で大物を獲得してみせた。昨シーズン、ヘンクで日本代表の伊藤純也とともにベルギーリーグを制覇し、リヴァプールやマンチェスター ユナイテッドからも関心が寄せられていたノルウェー代表のサンデ ベルゲだ。非常に有望な若手選手はステップアップとして最終的にブレイズを選んだ。
加入後、即スタメンに抜擢されるなど、監督やサポーターからの期待度は高い。クリスタルパレス戦では守備の面でやや低調だと感じたが、チームにフィットするためと捉えれば、時間が解決するだろう。

現在暫定5位でEL圏内、また4位チェルシーとの勝ち点差はわずか2であり、この調子を維持できればCL圏内フィニッシュも夢ではない。ビッグクラブにも対等に戦えるチームであるが故、今後も是非注目していただきたい。