アンドリュー・ワイエスの話

皆さんはアンドリュー・ワイエスという画家をご存知でしょうか。日本人に好まれる画風で何度も国内展示が行われているので知っている人も多いと思います。僕はアンドリュー・ワイエスが好きです。

この絵を見たことがある人は多いのではないでしょうか。ワイエスの代表作「クリスティーナの世界」です。

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彼は生涯の多くの作品で彼女をモデルとして描いています。

さて、皆さんはこの絵を見て、どのような状況だと思うでしょうか。また、どのような感情を想起するでしょうか。

女性が草原で横たわっている。そして遠くには家が見える。この状況をどのように捉えるのかとても気になります。

実のところこの女性、クリスティーナは半身不随です。下半身が動きません。つまり、この絵は足の不自由なクリスティーナが上半身だけで家に辿り着こうとしている場面なんですね。彼女の手を見てもらえば家を目指していることが分かると思います。

何故、ワイエスはこのモチーフを絵にしたのでしょう。

この絵からは彼女の意思、力強さがひしひしと伝わって来ます。それでも彼女にとってはこれが普通なんですね。だから、タイトルが「クリスティーナの世界」。

僕はこの絵を見るたびに励ませれます。また、同時に世界の広さを思い知らされます。多角的視点で物事をみなくてはいけない。人によって、見る角度によって世界はこんなにも表情を変える。

面白いですね。

ワイエスについてはその生涯や絵画の製作方法、静物画などのテーマでも書きたいことが沢山あるのでまたの機会に書きます。

今回はアンドリュー・ワイエス「クリスティーナの世界」の紹介でした。

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