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【MBTI】教員と学生の価値観の相違によるディスコミュニケーション

教育現場で働いています。

私の属するところは少し専門性の高い分野を学ぶ教育機関である。
そのため定期試験では、筆記だけではなく実技の試験も行われる。

ある日、というか今日だが
「実技試験に落ち、ひどく憤っておりモチベーションが下がっている友人がいる」
と、私が個人的によく話す学生から耳にした。

職員室に戻った際に、その話を思い出し実技担当の教員(推定ENFJだが下記の行動から独善性が強い気がする)
にその学生について聞いてみた。


教員側
・件の学生は明確な目標のある学生である。
・試験に臨む態度や表情が悪かった。
・試験中にも髪の毛を触ったりするなど、今後の彼の目標を考えたら後で苦労することになる。
・学生である今のうちにその点を指摘した。ある程度は練習してるようなのだが、その点を修正してほしいと思い再試験に期待していた。
・が、その後不貞腐れた態度と言動をしているので失望している。

であった。
まぁわかるが私的には昭和的な考えに思えてあまり好きな考え方ではない。


ここまでであれば、古臭い熱血教員と不真面目で少し不器用な学生の話
で終わるところだが…


例の学生が教室にいたので目をやって見ると
やはり様子がおかしい
なんというか「怒りと失望と諦めが混じった暗紫色」の雰囲気が出ている。
私とは普段はあまり話す機会のない学生なのだが、声をかけてみる。

私「どうしたんだ?試験のこと?」
学「そうですけど。でもまぁもう再試験も受けなくていいかなって思ってます。意味がない。」
私「え!」

これはまずい。フォローしなくては

学生側
学生は前記事にも書いた推測法でISTJ と判断した。
↓↓↓


ISTJ
心理機能の第一機能(主要機能)は
内向的感覚(Si)
ルールや義務に忠実で、首尾一貫して取り組む
ルールの範囲外のことは悪印象を抱く。
確かな情報を仕入れ、後で見直すために情報を取り込むことを好む。

である

私「…君、もしかして試験の結果よりも、採点基準に書いてないことを指摘されて、試験のルールが曖昧だったって思って腹を立ててる?」

学「!!!そうです!僕は事前に配られたマニュアル書いてあることは全て出来ていたと思います。試験マニュアルには態度や表情については書いてないですし。先にその点の説明もなくに試験後に指摘するのはフェアじゃないと思ってます」
彼は先ほどまでの投げやりな態度から変わって、堰を切ったように話し出す。

私「そうだね。その不満は試験官に伝えた?」
彼の言い分はよくわかる。
ただきっとまだ若く不器用で尖っているだけで、真面目なのだ。

学「いえ、配られたルール通りに試験が行われない、となったら急に失望して、頭が怒りと不満でよくわからなくなったので黙っていました。」

目標点を奪われたと感じたからだろうか。
J型らしい反応だなぁ。


分析してみると

ENFJ教員「学生の今後を期待しての判断だが、反省がみられない」
ISTJ学生「目の前に提示されたルールは全て遵守している。試験の不公平・不透明感に不満」

ということである。

うーん

お互い形は違えど、両方ともお互いに対する誠実さへの不満だ。
どちらも悪意の結果ではなく、善意と真面目さの結果である。少々言葉足らずであると思うが。
只々、お互いの心理機能からくる価値観の相違によるコミュニケーションのすれ違いの結果
あとはN型とS型の差によるすれ違いかな

学生の将来をみて判断したN型教員
目に見える試験の内容だけに注力したS型学生
うーん新たな視点だ。

こういったすれ違いで失望したり、最悪進路変更した学生さんは過去にも多数存在したのだろう。
それに気づけなかった例も多数あるに違いない。

やはり類型論を教育に活用することはとても意義のあることだと思った出来事だった。

もし、お互いの視点や価値観がわかっていれば事前回避したり行動理解が出来たのでは…と思わずにはいられない。
もちろん相対している相手に対して、その人そのものに向き合うことなくmbtiという「レッテル」を貼った理解で済ませてしまうのは如何なものか?という戒めは常に意識しなければない。

しかし、このようにさほど親しくない人の性格を捉える際にタイプ的理解で処理することはある程度有用なのではないかと考える。


不満の本質を話したからかは知らないが、いつの間にか例の学生からは暗紫色のオーラは消えていた。

その後、担当教員には私から一言言っておいた。結局は再試験を受けたようだが結果はまだ聞いていない。
どうなったかな。


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