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とりそぼろ国の国旗

2023年を振り返って、なにか思考したことがあるだろうか、と思い返してみて(なぜならいつも何も考えずに生きているので)あ、これは記録しておかないといけないな、ということがあったので書きます。
5年くらい前だったと思うのだけど、鶏そぼろ弁当が国旗みたいだなと思ったことがあった。

鶏そぼろ弁当の抽象絵画性

この食べ物は『色分け』だな、、と感じた。

国旗がその国のイデオロギーや歴史が反映された理性的なデザインであるのと対象的に、鶏そぼろ弁当の平面構成はおいしそうに見えるようにという官能的な目的で作られたデザインだ。成り立ちがぜんぜん違う。
鶏そぼろエリアは彩度が低く面積が大きい。次いで広いのが明度彩度ともに高い卵エリア、そして最後に高菜や紅生姜などが配置される。バランスが重要だ。要素が3つ程度ということ、斜めの配置が多用されるということ、のり弁のような黒や白といった極端なコントラストの色彩が使われないということが、鶏そぼろ弁当の特徴だ。

例外その1 要素がそぼろと卵の2個しかない

鶏そぼろ弁当が特別に好きというわけでもない。が、たまに食べるので写真を撮ったりしていた。

国旗だと思っていた

さらに、塗り絵をしてみて並べてみた。

抽象化

抽象化してみる。鶏そぼろ弁当のパターンをパソコンが無限に生成してくれたら楽しかろう、などと考えた。
が、鶏そぼろ弁当のよさは、適度に均一化されたような、されていないような、その肌理に由来するんじゃないか、と思うようになった。
大きな部材(鮭とか唐揚げとか)がない。画面全体が点描みたいな細かい部材の集合で出来上がっている。

あ、これラグだ!


国旗よりもこもこのラグマットなんじゃないだろうか。

となれば、作るしかない。鶏そぼろ弁当のラグマットを。



繊維の町、一宮に向かう(この写真は全然別のときに撮ったイメージ写真です)


小川染色株式会社が行うタフティング体験ワークショップに参加


設計図は非常にシンプル

タフティングという技法で糸をキャンバス地に打ち込んでいく。
とにかく気持ちがいい。


裏から見るとこうなっている。


打ち尽くしたところ
先生が仕上げてくれて完成した

できあがったのがこれである。いいものが出来た…。
鶏そぼろ弁当の事を考えるのはこれで一旦終わりにする。
『考え始めたが結論に達していない、なにかもやもやしている事案』がいくつか溜まってきていてすっきりしないのだが、そのうち一つは整理がついた気がする。
なんとなく気になっているものをあらためて形にするのは手間がかかるが有効だ。


付録

小川染色さんのタフティングワークショップの情報はこちらに。
ものすごい色数のなかから糸が選べてすごい。
https://ogawa-sensyoku.co.jp/tufting/


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