私がveganになった理由

私が、肉、魚、乳製品を食べないveganをつづけて約1年がたちました。海外に住んでいると、vegan/vegetarianは全く珍しくないですが、日本ではまだまだ少数派。日本人の知人に、veganであることを告げると、いつもすごく驚かれます。「なんで?!」と言われることもしばしば。1年がたち、自分が考えていることを整理するいい機会だと思ったので、veganになって感じたことを率直に書きたいと思います。なお、veganのライフスタイルは、環境保護等の社会的な側面からも推奨されており、個人的にも賛成していますが、今回はあくまで自分のなかで感じたことを中心に書いています。(メタンガス削減への貢献等、環境面の内容は今回は割愛します。)


1.なぜveganになったのか?
きっかけはめちゃくちゃ単純で、netflixのドキュメンタリー"Game Changer"を見たからです。
https://www.netflix.com/search?q=game%20change&jbv=81157840

ドキュメンタリーのなかで、明かされる事実はどれも私にとっては衝撃的すぎるものでした。

・ローマ時代コロッサムで戦っていた剣闘士(gradiators)は実は菜食主義だった
・すべてのタンパク質は植物由来であり、家畜は中継ぎに過ぎない
・植物にもすべての必須アミノ酸が含まれており、植物性タンパク質が動物性タンパク質より劣っているわけではない
・カールルイスやモーガンミチェル等、完全菜食で活躍しまくっている現代アスリートが多く存在する
・(最近は菜食になってる)アーノルド・シュワルツェネッガー「タンパク質は別に動物からとる必要はない。今は菜食のほうが好きになって、コレストロール値が下がった。」
・菜食によって、ケガの回復も含めて自然治癒力は高まる
・人間は体の構造的にも肉食に向いていない(歯の構造も平らで植物を分解するのに適している)
・B12は動物のみから接種できるのではなく、土の中のバクテリアに含まれ家畜は仲介しているだけ 肉食や菜食か関係なく、現代の人間の40%が不足している栄養素である
・動物性タンパクの接種により炎症化合物が生成され、心臓病のリスクが高まる

このドキュメンタリーをみて、私は「なんで私は肉を毎日当たり前のように食べているんだろう?」と今までの自分の生活に強い違和感を感じました。タンパク質という人間に必須の栄養素をとるためには、肉を食べるのは必須であり、動物の犠牲は仕方ないと思ってきました。というか、ぶっちゃけそこまで深く考えず、人間が肉を食べるのは当たり前だと思ってきました。しかし、もし本当に菜食(plant-based)で十分な栄養素がとれるのだとしたら、なぜ私は肉、魚、乳製品を毎日食べなければならないのか。素直に疑問に思い、veganのライフスタイルを志すことにしました。

2.veganになって良かったこと

①体調がすこぶるいい
まずもって感じたのは、びっくりするほど体調がよくなりました。便通がよくなり(一日に複数回)、肌がきれいになり、体に活力がみなぎるようになりました。万年ぽっちゃり体系で糖質制限等いろんなダイエットに挑戦するも見事に失敗し続けてきたこの私ですら、体重がスルっとおちました。加えて、体にエネルギーがあふれまくっているので、朝にはヨガ・筋トレを行い、一日30分のランニングも始めました。10キロのランニングをかなりの頻度で行っていた時期もありました。一年たち、体重の増減はしていますが、運動の習慣は続けています。とにかく、頭がクリアで、体にエネルギーをあふれていており、疲労後からの回復も早いと感じます。アラサー女子ですが、ゆくゆくはフルマラソンに挑戦するのが今の目標です。
これは間違いなく断言できますが、veganのライフスタイルにしてから、人生で今が一番体調がいいです。

②動物を愛する気持ちに矛盾がなくなる
もう一つ、veganを取り入れたきっかけがあります。家族でペットを飼っていたからです。私は自分の犬と猫が大好きです。ペットや動物という言葉で表すのは違和感を感じるほど、間違いなく彼らは家族の一員であり、かけがえのない存在です。これほど強い感情を自分の愛犬・愛猫には感じながら、家畜動物の命を奪う肉食を続けることに強烈な矛盾を感じました。人間はタンパク質を動物からとる必要がないと気づいてからはなおさらです。私の愛犬・愛猫と、牛・豚・鶏の家畜動物の間に一体何の違いがあるのでしょうか。私は自分の犬や猫を食料として食べることは考えたこともありません。考えただけで残酷すぎて涙が出ます。なぜ、そんな残酷な行為をほかの家畜動物には強いることが許されるのか。しかもただ命を奪うだけではなく、狭いゲージに押し込めて、ほとんど自由がない状態で、肉をつけるために太らされ、最後はレールにつるされて首を切られる。これが工業畜産の現実なのです。動物の命を奪って肉を食べることは正当化できないと思いました。veganを続けることは、私にとって、こうした矛盾からの解放でした。動物搾取をしないライフスタイルをしながら、犬や猫やほかの動物を愛する。整然とした気持ちで毎日を生きることができるようになりました。
※動物愛護の観点からはearthlingsというドキュメンタリーが強烈です。私は初めて見たとき、涙が止まらなくなりました。リンクはっておきます。
https://youtu.be/9iOyEkyWY5E



③自分を誇れるようになった
特に日本人にありがちなことではないかと個人的に思っているのですが、私は今まで特定の思想に基づいて行動したことがありませんでした。仏教の面影はあれど、日本には明確な宗教がありません。他宗教のように神を信じているというわけでもなければ、神にみられているという感覚もない。何か自分のなかで芯となるような考えがなく、漫然と不安になったり、自己肯定感が少ない人間でした。
だけど、veganに出会って自分のなかで芯となる思想を見つけたと思えました。「人間・動物関係なく、すべての生き物に対して思いやりがもてる(compassionate)人間でありたい」。これが今の私の行動軸の一つになっていますし、そんな自分を誇りに思います。強い心が持つことができたことは体の変化以上に私を大きく変えたと感じています。

以上が私がveganになった理由と1年間感じたことです。あくまで、個人が感じたことですので、反論や疑問もあるかと思います。ぜひ色々議論してみたいとおもってますので、ご意見ある方はTwitter等でも教えてください。これからも色々書いていきます。

ここまで読んでくださってありがとうございました!





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