見出し画像

大腸がんとのたたかい 2023-10-21

明け方5時半頃からトイレに行く周囲のメンバーの生活音が聞こえて来る。窓際の私がカーテンを開けて明るんで来た外からの陽射しを入院部屋に取り入れる。

明け方はだいぶナースコールも静まっている。ネットサーフィンをするとどうしても抗がん剤治療に関する記事を目で追ってしまい、何となく負のエネルギーに支配される感じがしたので、読書をすることにした。

朝7時、看護師さんが来て検温。36.7度。すっかり平熱に戻った。ピリピリと凍てつく感じの傷口も徐々に鎮静化しており、少しずつ可動域を増やす感じにしている。リュックサックが背負えなくなるならば、どんな鞄で通勤しようか?
仕事関連のネガティブなメールを思い返す。私が絡まなくても上手く着地点を見つけられるだろうか?今後どのように仕事に携わり、どう言う働き方をすべきだろうか?そんなことを具体的にでは無くぼんやりと考えている。

先日、家族で映画鑑賞した岩井俊二のキリエのうたを読み切る。映画では詳しく描かれていなかった謎の女イッコさんの追い立ちエピソードが書かれていた。なるほど小説に書かれているシーンはあらかた映像化されている。岩井俊二監督の映画脚本の作り方は、映像ありきで三人称的表現が多い。しかしエピローグ?突然文書が一人称視点で語られ始まる。一体だれ?思わず彼女のペンネームにグッと熱いものが込み上げて来る。なかなかのエピローグであった。(これも映画ではエンドロールで簡単にある程度映像化されていた訳で、また次の物語に拡張される可能性もあるのでしょうか)

8時半。朝食がサーブされる。昨日献立表を見てしまっていたのでワクワク半減ですが、薄切り食パン2枚とマーガリン&ブルーベリージャム、ワカメスープ(白菜、シメジ)、ツナサラダ、牛乳。食欲は普通にあるのでペロリと完食。トーストしてないけど温かい食パンは食べやすかった。ワカメやシメジも決して消化が悪いから食べてはいけないものでは無さそう。
食事中に新しい看護師さんが来る。食事を終えたら2階のレントゲン室へ行って欲しいと。食事を終え、トイレに行き、歯磨きを済ませて撮影に向かう。朝日に輝くみなとみらいの街並みの奥には山まで見えている。元気なら絶好の散歩日和であろう。

レントゲン室受付で医療関係者の会話が耳に止まる。土曜日も出てるの?そうですよね。医療関係者も人間です。昨日みた掲示板にも長時間労働に関する通達がありました。私たちインフラエンジニアも医療関係者と似たような境遇だなぁと改めて親近感が湧きました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?