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アラサー女が痔ろうの手術をした話①

タイトルの通りなのだが、どなたかの参考になればと思い記録する。

お尻の話だし、汚い&痛い話なので、苦手な方や食事中にはオススメしない。

場所が場所なだけに恥ずかしさはあるのだが、終わったら絶対ネタにしてやる!という気持ちで手術を受けてきたので、一人でも多くの人に読んでもらえたらありがたい。


そもそも痔ろう(痔瘻)ってなんだ?と思う方も多いかもしれないが、痔の仲間である。
専門家ではないので、詳しく知りたい方検索することをお勧めするが、そこまでではない方のためにざっと説明したいと思う。

まず、痔ろうには前段階がある。簡単に言えば肛門の奥にあるくぼみに細菌が入り、膿が溜まる「肛門周囲膿瘍(のうよう)」というものだ。肛門の周りにできるニキビみたいなものだとイメージしてもらうといいかもしれない。これがすごく痛い。

そしてこの膿が排出される通り道ができた状態が「痔ろう」である。ニキビがつぶれて膿が出るような状態に近く、この通り道ができると痛みはだいぶよくなる。だが、この状態は手術をしない限り、完治することはない。
だいたいイメージできただろうか……

ここから私の体験談に戻る。

そもそも私が「肛門周囲膿瘍」になったのは10年ほど前のことだ。
謎の高熱で長期間の入院中、突然お尻の痛みに襲われた。(ちなみに、この高熱はお尻とは全く関係なかった。この件についてもいつか書こうと思う)
まだ若かった私はお尻が痛いと言い出すことが恥ずかしく、数日間我慢していたのだが痛みは増すばかり。
肛門の横に巨大なニキビができてパンパンに腫れているような状態で、痛みで眠れずしくしくと泣くほどの痛みだった。

ついに痛みに耐えかねて医師に伝えると、色々調べられた結果肛門周囲膿瘍だと発覚したのである。

入院していたのは総合病院であり肛門科はなかったため、ひとまず外科の先生が処置してくれることになった。この時は原因がわかったことに安心したが、 
「大の大人の男の人でも大声上げるくらい痛い。大声は上げても構わないが、針が折れると危険なので暴れないで」
と言われとんでもなく不安になった。だが、やる以外の選択肢はなかった。

処置は手続きが済むと処置をする部屋に移動し、すぐに行われた。

まず麻酔の注射を例のニキビ部分に行い、その後注射器で膿を吸い出す、というようなものであった。

そして、麻酔を刺された瞬間私は叫んだ。
数秒間のことではあるが、痛さの度合いで言えば今のところ人生ナンバーワンじゃなかろうか。
多分人生で一番大きい声を出したと思う。

看護士の手を握りしめ、さすられ、ボロボロ泣き、それでも動かないように耐えた。
麻酔が効いてからは何か刺さっている感覚はあったが痛みはなかった。処置は10分位で終わったと思う。私はずっと泣いていた。痛かったし、そのときの私は大人数にお尻を見られたのが恥ずかしかった。乙女か。

自分のベッドに戻ると、処置室の前で待っていた母もやってきて大声を出したことを笑われたが、
「本当に痛かったんだよ……」
としか言えなかった。

しばらく経つと痛みはだいぶ引いた。
注射で刺された傷口部分は少し痛んだが、肛門付近膿瘍から痔ろうに変わったことで膿が溜まった痛みとは比較にならないくらいマシになったようだった。

「しばらくは大丈夫だと思うけど、自然治癒はしないから、落ち着いたらちゃんと肛門科に行って手術してもらってくださいね」
と、外科の先生に言われ、また耐えられないほど痛くなったらやろう、と思ったまま10年が経過した。

正直なところ、この10年、痛いときは数え切れないほどあった。というか、2割くらいは痛みを感じていたと思う。特にお腹を下した後や生理前に痛い傾向にあった。
それでも、あの麻酔を刺されたときの痛さを思い出すと怖くて医者に足が向かなかったし、しばらく我慢していれば例の通り道から膿らしきものが出て収まるのがわかっていたのでなんとなくやりすごしていた。

だが最近、痛みを感じる頻度が増えたと感じていた。在宅ワークで座椅子に座っていることが多いからかもしれない。

同居人に「ケツが痛い」と言うと「いい加減肛門科へ行け!!」と言われた。

もう10年。年貢の納め時かなと思い、仕方なく肛門科へ行くことを決めたのだった。


~②へ続く~



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