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Just be who you wanna be.

noteのお題で、「おすすめミュージカル」というタグを発見。
ミュージカル好きを自負している私としては、参加しないわけにはいきますまい!
ということで久々に、好きなものを好きなだけ語ります。

私のおすすめミュージカル、それは「Kinky Boots」です。
2019年5月1日、元号が令和になったその当日に、渋谷ヒカリエで日本版Kinky Bootsを観ました。
そこから私の心を掴んで離さないこのミュージカル。
今年、イギリスのウエスト・エンド(NYでいうブロードウェイ)版Kinky Bootsが日本の映画館で上映されていてますます虜になり、今や私の中で不動のNo1ミュージカルです。途中で緊急事態宣言が出て、映画は4回しか観に行けなかったのがすごく悔しい。少なくともあと20回は観たかった。(さっき知ったんだけど、この2週間アンコール上映してたらしい。情報ちゃんとチェックできてなかった自分を張り飛ばしたいくらい後悔して泣きそう)
こんな素晴らしい機会を実現してくれた松竹さんには頭が上がらない。私が富豪だったら筆頭株主になりたい。

Kinky Bootsの舞台はイギリス。
田舎町の靴工場のひとり息子・チャーリーは、田舎の暮らしに嫌気がさして、恋人と一緒にロンドンに移り住みます。ところが移るやいなや、靴工場の現社長である父が急逝。田舎に帰って跡を継ぐことになるけれど、実は靴工場の経営は火の車、倒産目前だったことを知ります。
ロンドンの知人を訪ねてどうにか売れ残った靴を買い取ってもらった帰り道、チャーリーは夜道で暴漢に襲われそうになっている1人の女性を助けようとします。
それが主人公のローラ。実は女性じゃなくて、女装してショーをする男性・ドラァグクイーン。華やかなドレスと高いヒールで毎晩歌い踊るエンターテイナーです。
彼女との出会いを通じて、ドラァグクイーン向けのおしゃれで頑丈なヒール靴を作ることを思いついたチャーリー。ローラをデザイナーに迎え、潰れそうな町工場の起死回生を懸けて、仲間と一緒にイタリアのミラノコレクション目指してこのスペシャルなハイヒールブーツ・キンキーブーツを形にしようと奮闘します…

ざっっくりあらすじを説明するとこんな感じ。
でも、Kinky Bootsの見どころは、このあらすじに書かなかった部分だと思ってます。

強い父に育てられ、男らしさを求められ続けたローラ。自分の中にある、きれいなものや女性のヒールへの憧れをずっと抑えつけられ、自分ではない何者かにならなきゃともがいてきた過去。
田舎は嫌だけどしたいことがあるわけでもなく、恋人にせっつかれるままロンドンにやってきたチャーリー。戻って工場を継いでも経営は上手くいかないし、靴を作ることが自分のやりたいことなのかも分からないし、途方に暮れながらとりあえず目の前のことにいっぱいいっぱいの毎日。
そんな2人が出会って、ローラと一緒に過ごしてきたエンジェルスという妹分のドラァグクイーンチームや、チャーリーが小さい頃からずっと工場で働いてきた仲間たちと一緒に、いつしか皆の夢になったキンキーブーツを作る過程は、きっと誰しも自分の経験と重ね合わせられるところがあるんじゃないかな。それぞれの苦しさ、優しさ、弱さや強さに、すごく心を動かされます。

何よりね、音楽が全部最高なの!!
劇中の楽曲は全部シンディ・ローパーが手掛けていて、アップテンポもバラードもすごく喜怒哀楽こもっていて、完璧にストーリーや登場人物にマッチしてて。中でも私はアップテンポな曲たちが好きです。すごくポップで、英語版はこれでもかってくらい韻を踏んで遊びがあって、気づいたら身体ゆらして手拍子しちゃう。ちなみに、ローラのショーのシーンとかブーツの完成を喜ぶシーンの歌では、エンジェルスの身体能力高すぎなダンスとかアクロバットも楽しめます。15cmヒール履いて何でそんな動きできるんっていう。

そうそう、ローラはもちろんなんだけど、このエンジェルスがまたすごいんだ。演じてる役者さんは全員男性なのに(生物学的には、の話。もしかしたら心は女性の方もいるかもしれない)、スタイルが抜群すぎて恐ろしい。顔ちっっっちゃ!!何でそんな桃尻なの!?ていうか何したらそんな細長い脚になるの!?みたいな。いやほんと女性モデルさんですって言われても納得しそうなくらい美しい…。所作も女性らしくて、でもやっぱり男性の筋肉があるからこその強いダンスもできる。かっこいい。


ストーリー、音楽、エンジェルスについて長々語ってきたけど、Kinky Bootsがどうしてこんなに好きなのか。
1番は、このミュージカルの核になるメッセージかもしれないです。

ウエストエンド版の映画上映用に作られたポスター。そこに書かれたキャッチコピーは
「みんなと同じより、自分の個性で生きてみる。」
このコピーがとても好きです。このミュージカルのメッセージが、ここに詰まってると思う。
自分の個性で「生きる」じゃないの、「生きてみる」なの。
「生きる」と強く言い切れるほど、周りの目や自分の葛藤を捨てられたわけじゃない。それでも、みんなと同じじゃなくて、自分は自分として「生きてみる」。やってみようよ、って。Kinky Bootsは本当にそういうお話だなあって感じます。
この記事のタイトルにした「Just be who you wanna be」は、劇の最後に皆で歌う歌の歌詞です。自分がなりたい人になりなさい、生きたいように生きていいんだよってこと。
愛を持って、他者を、自分を、受け入れようよ。そのままのあなたが最高に素敵なんだから、っていう歌です。何度も聴いては励まされてきた。
字幕とか無いんだけど、YouTubeにブロードウェイ版の歌が公式から上がってるので、ぜひ聴いてみてほしい!
ちなみに私は、Kinky Bootsの中からこの曲を含めて何曲か、週3ペースで聴いてます。日本版観て以来だから、もう2年くらいずっと。我ながらちょっと引く。

ふーー、2300字も書いてた。笑
好きなものは話すと止まらないね。
でもこんなに文字数使っていかにKinky Bootsが最高か書いてきたけど、多分あのミュージカルの魅力、20%も伝えられてないんじゃないだろうか…。もうほんと全人類に観てほしい。どんな自分でも最高なんだよって、ぐっと背中を支えてくれるから。生きてて良かった、って思えるから。

今日もお付き合いいただき、ありがとうございました!
あなたの好きなものも、良かったら教えてくださいね。


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