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黄金のリンゴ

幾千年の昔、果てしなく続く氷の大地の真ん中に一本の木が生えているという伝説がありました。

その木には黄金のリンゴが実っており、それを食べるとこの世のすべてを知ることが出来るとされていました。

たくさんの国々はその黄金のリンゴを誰が手に入れるかを決めるために戦争を始め、世界規模まで発展してしまい、多くの犠牲者を出してしまいました。

そうして黄金のリンゴを手に入れる権利を得た国の王は氷の大地に調査隊を派遣しましたが、黄金のリンゴのなる木は世界の何処にも存在しませんでいた。

それは誰かの広めた嘘話だったのです。

このことが世界中に知れ渡りその国の王は嘘話のために多くの命を奪ったことを非難され、ついに耐えられなくなった王は自害してしまいました。




嘘自体は清廉潔白である。

罰を受けるのはその嘘を発した口の持ち主だけ。

故に嘘はたちが悪い。

あいつらは絶対に意志を持っている。

ホップスコッチで遊ぶ子供のように

巧みなステップで数々の口を渡り歩く。




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