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那須川天心の対戦相手は弱いのか?


海外では対戦相手の「実力」が簡単に調べられる

2024年7月20日に東京・両国国技館で120ポンド(約54・4キロ)契約10回戦で行われた那須川天心の試合の対戦相手のジョナサン・ロドリゲスは世界ランク4位の肩書通りに強かったのか?弱かったのか?
ジョナサン・ロドリゲスの情報を海外のサイトBoxRec→https://boxrec.com/en/box-pro/853224?allSports=y
で確認。AIを使って日本語でわかりやすい表に書き直しました。

僕の那須川天心に対する感想

まず最初に、勘違いされないように言っておきます。僕は那須川天心選手が好きでも嫌いでもありません。ただ客観的に見るだけです。個人的感想としてはプロボクシングのデビュー戦の時点で世界タイトルを獲得できる実力も才能もすでにあったと思っています。12R戦えるスタミナだけが備わってなかっただけで、スタミナさえつけばいつでも世界チャンピオンになれると思っています。僕のような並の人間とはケタが違うのが秒でわかる。

何かのバラエティ番組で、海の堤防の上でシャドーボクシングをしていたら、後方の足場がなくなり海に転落するというギャグを披露していたのを見て衝撃を受けました。
高低差の無い砂浜で転倒して海でびしょ濡れになるのではなく、高低差のあるコンクリートの上から海に「転落」するんです。後ろ向きに。しかもどこまで足場があるか確認もせずに。
あなたはできますか?

ちなみに那須川天心選手は日本の大スター選手なので、万が一に怪我でもすると多くのスポンサーや所属ジム(プロモーター)、その他の利害関係者などに多大な迷惑と金銭的損害を与えてしまいます。
となると100%怪我をしないよう高低差のあるコンクリートの上から後ろ向きで海に転落する必要があり、常人離れした運動神経や反射神経、空間認識能力をもっていないと不可能な芸当です。それを息を吸うようにできてしまう那須川天心選手に驚きました。
那須川天心選手がワンピースのルフィのポーズやドラゴンボールの悟空のポーズのパフォーマンスをするように、まさに漫画のようなチート級の運動能力の持ち主なので世界チャンピオンには普通になれると思っています。今すぐにでも。

日本メディアは隠すジョナサン・ロドリゲスの実力

それでは見てください。
WBA世界バンタム級4位のジョナサン・ロドリゲス(25)=米国
デビューからの戦績と対戦相手の戦績

いかかですか?
ロドリゲス選手の対戦相手のほとんどが負け越している弱い相手ばかり。
強い相手に切磋琢磨し勝ち上がって世界ランク4位の地位を手に入れた選手ではありません。
弱い相手にしか勝てない選手で、世界レベルの実力はありません。日本ランカーにも勝てないかもしれないレベルです。
油断していた元WBA世界スーパーフライ級チャンピオンのカリッド・ヤファイ(英国)に、たまたま1発まぐれ当たりのラッキーパンチで1RのKOで勝って世界ランクに入っただけで、次の試合(1位:アントニオ・バルガス(米国)戦)では負けています。
この1位:アントニオ・バルガス(米国)との試合でも大振りのオーバーハンドが相手の顔面をとらえてダウンを奪っています。でもそのパンチ以外良い場面はなく終始打たれ続けて顔面はあちこち腫れあがり8Rに倒されギブアップの棄権負けています。
しかし不思議なことに、負けたのに世界4位をキープする謎のランキング制度。

WBA世界バンタム級4位のジョナサン・ロドリゲス(25)=米国は
元WBA世界スーパーフライ級チャンピオンのカリッド・ヤファイ(英国)に1RのKO勝ちした以外は、対戦相手のほとんどが、負け越している誰かもわからない選手にしか勝ったことがない選手で、那須川天心選手との直前の試合では負けていた選手だという事が判明しました。

プロボクサーは商品である

ではこのマッチメイクに問題があるかというと、何の問題もありません!「強い相手と戦え!でないと認めない!」といった感じの人達は勝手に言っていれば良いのです。どこの誰かもわからない何者でもない人に認めてもらう必要は全くありません。
今現在、那須川天心選手が世界チャンピオンなのにもかかわらず、弱いランカーだけを選んで試合をしたり、1位の強い相手との指名挑戦者との試合になると王座返上するなどして、強者から逃げ回ってるなら批判が起きるのは納得できます。
しかし、まだ世界への階段を上ってる途中なので1段1段上がっていけば良い。
プロボクシングの世界はビジネスなので選手は商品なのです。商品を取り扱うプロモーターが商品に傷がつかないように大事に扱うのは当然のことです。

あなたがアマゾンで買い物をして「もっと速く届けろ!」と要求したせいで、アマゾン側(プロモーター)が商品(選手)を乱暴に扱い、傷がつきまくって価値がなくなった商品(3勝14敗と負けまくって価値がなくなった弱い選手、いわゆるチケットを買ってまで見る価値のない選手)があなたの元に届いたら怒って返品や返金などのクレーム処理をするでしょう。

プロモーターも、選手、ジムのスタッフなどの関係者も、観客や視聴者に最高の商品を届けようと慎重になっているんです。
観客や視聴者は最高の商品とサービスだから高いお金を払う。最高に楽しめる。提供側のプロモーターや選手やジム関係者は最高の商品とサービスを提供することで高額なファイトマネーなどの収益を得る。
いわゆるWinWinの関係が出来上がる。
素晴らしいことです。

「すぐに強い相手と戦え!でないと認めない!」と言う人たちは目先の刺激だけを求める愚かな人たちです。
那須川天心選手には時間をかけて確実に強くなってもらって、最高のチャンピオンになってもらって、最高の舞台で最高に強い対戦相手に、最高のタイトルマッチをしてもらう方が、私たちも最高に楽しめるはず。
長期的目線で物事を考えて、得られる利益を最大化する方が良いに決まっています。しかも天心選手が最高の選手になるまで1年や2年待っても、私たちには何のリスクもない。
僕個人の考えとしては、負けるリスクの低い相手に色々な事を試しながら、KOするタイミングなどの感覚を養いながらキャリアを積み、20戦20勝(15KO)無敗くらいの見栄えの良い戦績を作ってから世界チャンピオンになった方が商品価値が高くなるのではないかと思っている。

日本語しかわからない日本人は騙しやすい

とはいえ、さほど強くない選手(肩書に比べて)を凄く強い選手かのように見せて視聴者を騙すような印象操作は良くない。
とくに日本人は日本語しか読めない、聞けない人が多く、世界の情報を知ることができず、日本のメディアの3次情報や4次情報ですらあっさり信じてしまう。
昨今の技術では翻訳精度も高くなっていて、GoogleChromeの翻訳のプラグインで簡単に海外の英語のホームページも自動翻訳して読むことができる。(※100%全てのサイトではない)
または海外のホームぺージをChatGPTにコピペして、さらに日本人にもわかりやすく読みやすい文章に変換することも可能。または要点だけに絞って短時間で読める日本語の文章に編集してもらうことも可能になっている。

そう。日本語しか聞けない・読めない・話せなくても、世界の情報を知ることのハードルはかなり下がっている。
この記事の冒頭で紹介したBoxRecには世界中のボクサーの事実が公開されている。日本のメディアが「最強の挑戦者!」「○○国の英雄」などと言っても嘘なのがすぐにわかるし、一見凄そうに見える戦績もハリボテの勝利数なのもすぐにわかる。

しかし、IT関連の分野に日本国そのものが世界の先進国から大きく後れをとっているので、日本の国民もIT関連の知識にうとく、上手く活用できないので日本語の無料のニュースからしか情報を得られない。しかも完全に与えられるだけの受け身状態で日本の1次情報を積極的に取りに行く方法などの知識もない。
ネット検索の本当の使い方を知らない。なので、まんまとSEO対策された低品質な(どこぞの学生や主婦のアルバイトが書いた)3次情報や4次情報のコタツ記事を読まされ信用してしまう。

今だけ金だけ自分だけ

日本は失われた30年と言われたりする。成長できなかったのは色々な理由が絡み合ってるはずなので単純には語れないが、その中の1つとして今だけ金だけ自分だけの言葉に表されるように、手っ取り早く、簡単に、楽に、自分(身内)だけ成果が出る方法ばかり選んできた結果、信用(ブランド力)や競争力を失ったのではないかと思っている。

大衆が望んでいるモノを安くで提供すれば稼げる。これが最も簡単に、手っ取り早く、楽に稼げる方法です。

例えば日本のケータイメーカーは全メーカーこの戦略をとった結果、どこのメーカーのケータイを買っても同じなので一番安いメーカーのケータイを大衆は購入した。
ようはブランド力(そこである意味)を失い、メーカーのファンを獲得できずに、競争力も失う結果につながった。

それに対しAppleのスティーブ・ジョブズは大衆が求めるモノではなく、革新的で、「オレがカッコいイイと思う商品」を創造した。今までこの世に存在しなかった、誰も思いつかなかったモノを創造した。iPhoneである。
そして彼は伝えた。iPhoneの素晴らしさを。カッコよさを。iPhoneをもってスマートでクール(カッコイイ)な自分になろうよ!と。日本のケータイのように、たくさんのボタンと無駄に多い機能の複雑なことは必要ない。シンプルなデザインにシンプルな機能でシンプルに生きよう!
シンプルこそ一番クールなんだ!と。
このメッセージを世界中の人々に伝えるのは簡単ではない。楽ではない。
全く見たことも触ったこともないiPhoneという商品を認知してもらい、好きになってもらい、ファンになってもらうには時間がかかるし大変な作業です。
だがそのブランディングで世界的な信用と高いブランド力とApple信者と言われるほどの熱狂的なファンを獲得して2024年7月現在、Appleの時価総額は世界1位の3.45兆ドル(約534兆円)までの会社になった。

ボクシング界でも同じことが起きた。
某選手たちによる炎上商法(今だ金だけ自分だけ)で、先人たちが長年かけて築き上げたボクシングのブランドと信用を失墜させた。

ボクシングはブランド力(それである意味)を失い、ファンを獲得できないどころかボクシングファンが離れていき、他のスポーツや他の格闘技との競争力も失う結果につながった。

那須川天心と日本ボクシング界の未来

しかしボクシング人気が低下したところに、井上尚弥選手と大橋ジムが「弱い相手と戦わない」というブランディングメッセージで最高の試合をくりかえし、10年以上かけてボクシングの信用とブランドを再構築してくれた。
そこに現れた那須川天心というダイヤモンド、いやそれ以上の宇宙にしかない何かの宝石の原石を、視聴者を騙したり炎上商法を利用したり安売りして楽して簡単に手っ取り早く稼ぐ戦略でくるのか?
※ちなみに、強くない対戦相手を強いかのように印象操作して視聴者を騙す手法には、那須川天心ファンはNO!を突きつけないとダメなんですが、逆に情報を信じて喜んでしまい、事実を語る人を敵対視する現状に切なさを感じる。

僕個人の思いとしては、那須川天心選手を通してボクシングの素晴らしさを知ってもらうためのブランディングをしっかりしていく方向で進むと嬉しいと思っています。
ちなみに堤聖也選手(2024年7月7日の試合後のインタビュー)や田中恒成選手(2024年7月20日のリング上)でボクシングの素晴らしさを語ってくれてます。
こういった選手のボクシングへの熱い思いや、選手が何を背負って戦っているのかを多くのボクシングファンや、まだボクシングをまだ見たことのない人たちに伝えていければボクシングはもっと素晴らしいエンターテインメントになると思っています。

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