ルーマニア概況(3)海外への移民問題
ルーマニアはチャウシェスク体制以来、継続的に移民流出問題を抱えています。
人口の増減率のデータを見てみると、ルーマニアは継続的に人口が1%前後ずつ減少していることがわかります。(リトアニアも同様に人口減少問題があったようですが、ここ数年で改善しているようです。)
そのため、東欧諸国の中でも、人口減少が続いています。
しかしながら、GDP成長率は東ヨーロッパの中では高い成長率を達成する予想がされています。
その要因には一人あたりGDPの増加があるようです。
EU平均だと、
2000年には17000ドルだったのが、2021年には38000ドルで2.2倍ほどになっています。
しかし、ルーマニアは、
2000年には、1660ドルと、EU平均の10分の1という水準でしたが、
2021年15000ドル近くとなり、約9倍となっています。
ちなみに今回データを出している他の国ですと
ハンガリーが約4倍
リトアニアが約7.2倍
ポーランドが約4倍
という形で、抜きん出て高いリトアニアよりもさらに増加していることがわかります。
そもそも、ルーマニア国民が国外に移民している原因は、もともと
ヨーロッパの中でも最貧国として位置付けられ、生活水準がひくかったところから、
より豊かなイギリスやドイツに働き先を求める、といった状況が要因の1つとして考えられます。
その点、まだEU平均と比べると下の水準ですが、リトアニアのように、人口減少率に歯止めがかかれば、GDP成長率がさらに高くなりやすくなる助けになる可能性もあるかと思います。
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