富野牧太郎

NHK朝ドラ「らんまん」に関するnoteを書いています。 実際に牧野富太郎が触れたもの…

富野牧太郎

NHK朝ドラ「らんまん」に関するnoteを書いています。 実際に牧野富太郎が触れたものを中心に、著作権の切れた画像をどんどんあげていきます。 一部の記事のアイキャッチ画像にはAdobe Fireflyの画像を使っています。アイコンはNDLイメージバンクより。

最近の記事

【らんまん】明治17年の最新植物図譜

牧野富太郎が東京大学の植物学教室に出入りし始めたのは明治17年ですが、この頃、画期的かつ美しい植物図譜が生まれています。それがこの『小石川植物園草木目録』です。 小石川植物園の植物たちが、美しく精密な石版印刷(+手彩色)で描かれています。和名だけでなく学名が記されているほか、分類学上重要な、おしべ・めしべの形など、形体的な特徴を捉えた分図が掲載されているのも近代的・科学的な点です。 明治14年から19年までに3巻が刊行されています。1巻の価格は6円とあります。ドラマで万太

    • 【らんまん】明治初期に植物学を学ぶには

      朝ドラ「らんまん」高知編で、万太郎の植物学の道に進むのは、蘭光先生との出会いがもちろん重要ですが、万太郎が独力で本から植物学を学んでいたシーンも描かれています。 重訂本草綱目啓蒙4月12日の回、明教館の教室に入れずに植物を見ていた万太郎は、蘭光先生からこの本の蛇苺(へびいちご)のページを見せてもらいます。その翌日の回では、大変な量の本を購入したことも描かれています。 元々は中国の書物『本草綱目』。江戸時代の学者小野蘭山がこの書物をもとに私塾で講義をし、日本人でも読める『本

      • 【らんまん】南総里見八犬伝と浮世絵

        ドラマの最新の話題は追いかけずにぼちぼちやろうかと思っていましたが、寿恵子のキャラクターを一瞬で掘り下げるナイス演出が! 5月12日の「らんまん」で寿恵子が読んでいた巻はこちら。 馬琴先生は江戸時代の方ですが、寿恵子が今後、明治時代の読み物にもハマるシーンも描かれるでしょうか。楽しみです。 他にも異常に可愛いのがたくさんあります。 壁にも、歌川国芳っぽい(けどアレンジされた)錦絵が2点飾られてました。 追記:5月15日の回はこちらもはっきり写ってました 月が出てい

        • 【らんまん】里中先生と博覧会

          いとうせいこうさん演じる里中芳生は田中芳男がモデルです。 幕末から明治に活躍した人は、異常に広い分野で活躍している人が多いですが、この方もその一人。 蘭学を学び、幕府の研究機関「蕃書調所」に務め、留学こそしていないものの、パリやウィーンで万博を見に行って、日本でも博覧会を開催すべく奔走。博物館を作ったり、動物園を作ったり。最後は貴族院議員にもなります。 らんまんで万太郎が参加したのは明治14年の第二回内国勧業博覧会。 上野公園に6館の陳列館が建設され、会期中の入場者は82

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          朝ドラ「らんまん」が面白い

          NHKの朝ドラらんまんが面白くなってきました! このnoteでは植物、ボタニカルアート、明治大正の歴史・文化が好きな私が、ちょっとマニアックな観点から、らんまんを楽しんでいきたいと思います。 目次

          朝ドラ「らんまん」が面白い